秋、丹波の朝は霧で始まります。一日の晴れを約束する朝は、必ず霧で始まります。
実りの秋。丹波の農作物がおいしいことと霧の間には、なにか特別な関係があるように思えてなりません。
さて、柿を買いに行きました。どこまでも続く霧が白く田舎道を包み込み、映画のスクリーンに向かって運転しているような錯覚まで生まれてしまいます。
目指す柿の直売所は兵庫県丹波市市島町ですが、遠そうな住所に見えて実は福知山警察から10分ほどの距離にあります。福知山市が京都府・兵庫県の境に面した町だからです。
すぐだから行ってくればいいと教えてくれたのは、ランチハウスリリー常連のS社長でした。S社長は、ミツマルストアーをはじめ福知山市内のスーパー各店で惣菜のテナントを展開しています。
食通、情報通でもあるS社長に出会うたび、どこそこのなんとかがおいしいという話題を聞かせてもらっています。S社長は、日本全国津々浦々、いろいろな土地のいろいろなうまいものに精通しています。
桑村農園
住所
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西条柿は広島県原産の渋柿です。干し柿にして甘く変身させることもできますが、桑村農園では急速冷却とアルコールで強制的に甘くしています。自然任せで甘くなるのを待っていると果肉がやわらかくなりすぎるからではないかと思います。
ただし、S社長、西条柿に関しては、30cmの魚を40cmくらいに話したかなの印象。これくらい、釣り人の世界では嘘に入りません。桑村農園の西条柿は甘くておいしい。たしかです。
店で話を聞きますと、この桑村農園製柿酢には、癌の進行を抑制したり、糖尿病患者の血糖値を低下させる力があるとのことです。乳癌になってしまった知り合いの女性の場合、癌発見以降の病巣拡大がまったく見られず、手術の執刀医が仰天したとか。血糖値改善効果はさらに多くの知り合いで実証されているといいます。
ただし、この酢を販売することは考えていないそうです。販売するとなれば、酢の醸造場所まできちんと水道を引かなくてはなりません。そのコストが300万円だといいます。
300万円どころか、このあたりは300万年前からのいい地下水が出る。300万円をかけて水道を引くまでもない。300万年の昔、ここは川だった。だから、いまでも掘れば川石の層に当たる。それが舗装工事などに使われている。
黒豆枝豆を軽トラックから下ろしていた男の人がそんな話を聞かせてくれました。
柿酢の抗ガン作用、300万年前の地形。真相は丹波の朝霧に包まれているのでしょうか。
桑村農園には、自分で柿を干す客のために、渋柿と干し柿用グッズが売られています。干し柿コーナーといった趣で展示棚が設けてあります。その手間すらかけたくないけど軒下に柿をすぐ干したいという客用には、家に帰ってぶら下げたらいいだけの干し柿も売られています。
この日、私は朝早くに行きました。その日に売るための柿をまだ収穫していない時間帯でした。本来ならもっと柿が並んでいるそうです。桑村農園ではこれだけの柿を栽培しています。下の写真がそうです。
柿農園のそばにコスモス畑。コスモスをどうぞ自由に摘み取ってください、無料ですとのこと。お龍がいたら喜んだことでしょう。
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