敦賀と舞鶴が高速道路でつながりました。開通待ちだった敦賀IC~小浜ICの区間が7月20日に開通したからです。
さっそく走ってみました。
時間短縮効果をはっきり体感できた
舞鶴若狭自動車道(以下、舞若道)は、これまで小浜~敦賀の区間が未開通で、小浜ICが終点でした。舞鶴方面から来た場合、小浜ICで高速を下りていました。
下りてから敦賀市内までの距離は国道27号線で45kmほどです。けれども、その45kmに60分~70分を要しました。
高速道路を下りてからの地道になお60~70分もかかるということで、舞鶴~敦賀の全体としては最低で120分を見積もっておく必要がありました。しかも、予想外の渋滞などを考えると、120分ではまだ遅刻のリスクがゼロだとはいえず、私はいつも150分を見積もっていました。
今回、全通した敦賀IC~舞鶴東IC間を走ってみて分かったのは、インターからインターの所要時間はうまくいけば45分、遅くても60分あれば充分だということでした。
ま、実際には高速の所要時間に市街地とインターチェンジ間の所要時間をプラスして考えなくてはなりません。それでも全体を通して120分をみておけば、たいていの場合はオツリがくると思いました。つまり、わるくても30分、うまくいけば60分くらいの短縮効果が生じたことになります。
ただ、残念なことに、私はそういう急ぎ方を必要とする仕事を辞めてしまったんですねえ。3月24日までなら、京都・滋賀・福井・石川・富山の広域担当でしたから、敦賀~舞鶴が全通した恩恵を大いに被ることができました。早くなった分だけ仮眠の時間も生み出せたはずです。
高速道路が輪になった 私は京都縦貫道全通を心待ち
下の地図は福井県嶺南振興局敦賀土木事務所のサイトから転載しました。高速道路がくるっと輪になってつながったことが一目瞭然です。これまで北陸が遠く感じられた地域に少しは行動変化が生まれるかもしれません。
ところで、私が開通を心待ちにしているのは、下の地図中に赤い線で示された区間、京都縦貫道の丹波IC~丹波わちICの間です。2016年の供用開始だとされています。
LAST TANGO IN 丹後というこのブログ名でもお察しいただけるように、私は丹後をはじめとする京都府北部の大ファンです。京都縦貫自動車道の赤線部がつながれば、京都府内を走って京都府北部へ行けるわけで、舞若道で兵庫県や福井県を経由しているよりも理にかなっています。いわば京都府北部への専用道路として待ちわびています。
灼熱の三方五湖PA---ボトリングサービス員が熱中症で倒れる
三方五湖パーキングエリア。ブログ用の写真を撮るためにカメラをONにしたときのことです。
倒れた!
熱中症、熱中症!
救急車、救急車!
そう叫ぶ声が聞こえました。振り返ると、アスファルトの上に倒れているのは、自動販売機の補充に来たボトリングサービスの人でした。この人が行き過ぎたら三方五湖の見えるPAの風景を撮ろうと思っていた矢先でした。
意識がない!呼吸が苦しそうや。早く、救急車呼んで!
倒れるところを目の当たりにした男性が、50mほど先の奥さんに大きな声で告げています。自分の前を行くボトリングサービスの男性がいきなり倒れたそうです。
PA内のファミリーマート前にいた人たちが騒然となっていました。
さっき、駐車場にパトがおったやろ。警官にすぐ言え。
そんな声も混じっています。
幸いにも倒れていた男性は2~3分で意識を取り戻し、自力で再び立ち上がりました。立ち上がるや否や、信じがたいことに、飲料水を積んだ台車をまた押し始めました。
無理せずにちょっと休めとみんなが声をかけるなか、その男性は、まだ次があるからと、あくまで台車を押し続けようとします。猛暑日が続き、あちこちの自動販売機で品切れが生じているのでしょう。休んでいるわけにはいかないと言い張っています。
しばらくして男性は、なぜ急にバテてしまったのかを話し始めました。
この三方五湖PAの場合、NEXCO中日本の決まりによって、業務用車両はPA外の駐車場しか使えないそうです。そこで荷物を下ろしてから長い登り坂を徒歩で運んでくるのだといいます。この暑さの下、三方五湖PAのたびに毎日そんな重労働を繰り返していたらいつか必ず誰かが倒れる。NEXCO中日本はその危険性をなにも分かっていない。そういう趣旨でした。
この男性が指差す駐車場はサービスエリア外の三方五湖湖畔にありました。そこを起点に男性が倒れた場所までの運搬路を目で追いますと、約200mほどの坂道を台車を押しながら登ってきたことが分かります。荷物搬入業者にそこまで負担を強いるPAやSAを私は見たことがありません。
自動販売機は熱中症予防の強い味方ですが、それを支えている人が熱中症で倒れてしまった。なんとも申し訳ないような出来事でした。
トンネルだらけ 舞若道のトンネルの6割強がこの区間に集中
舞若道全体でトンネル数は41本です。そのうちの27本が舞鶴東IC~敦賀ICの区間に集中しています。27本中の14本は今回つながった小浜IC~敦賀JCT(40km)の間にあります。これだけのトンネル数ですと、出たら入る、出たら入るの繰り返しです。
若狭湾沿いのこのエリアは、海面と半島の入り組む風景が持ち味で、演歌のように切ないというのか、独特の風情を漂わせています。しかし、トンネルの多さが災いして、海に向かって見晴らしのきく場所が限られます。海の景色を満喫できる道路だとはいえません。
といったことで、若狭までやってきて海の展望に不満を残すのではもったいないことですし、風光明媚な海の景色を堪能したいというときにはETC車専用の乗り放題プランを利用するのがいいと思いました。その乗り放題プランであれば、料金定額でインターを出入りすることができます。
それに景色のことばかりではなくて、何か名物を食べるにも、お土産を買うにも、インターを出ないことには店がありません。走り抜けただけでは走ったという以外に何も残らない高速道路です。
NEXCO中日本では舞若道全通記念ドライブプランという定額サービスを実施しています。そんなサービスがあったことを、私は向こうへ行ってからポスターで知ることになり、悔しい思いでした。
「福井・京都・滋賀周遊エリア内乗り放題3日間コース(5000円)」と「福井周遊エリア内乗り放題2日間コース(3500円)」の2コースがあって、周遊エリアに定められた範囲のインターを出たり入ったりできます。この定額料金制度を存分に活用して高速と地道をうまく組み合わせ、気になる観光スポットに立ち寄るのがよさそうです。
なお、この定額サービスにはインターネットからの事前申し込みが必要ですし、また、発着地によってはサービス対象外になる場合もあります。詳細はNEXCO中日本のサイト(下の画像をクリック)にアクセスしてみてください。
海の客の足止めに力が入る京都府
舞若道の全通に伴って若狭の海へのアクセスが楽になりました。京都府が丹後の海の客を若狭に奪われまいとするのも当然です。丹後の場合、京都縦貫道が宮津まで達していますが、まだそこから海水浴場までの距離があり、それが若狭に対するディスアドヴァンテージです。
宮津市に本拠地を置く「海の京都観光推進協議会」が「海の京都」という新しいキャッチフレーズを打ち出し、「海の京都パスポート」という小冊子を刊行しました。また、舞鶴市を拠点とする「第11回海フェスタ実行委員会」が「海フェスタ京都」というイベントを開催しています。
「海フェスタ」は全国の主要な港湾都市を会場とするイベントですので、京都府の場合は舞鶴市が開催の中心地になります。舞鶴市ではフェスタにあわせた新規行事が用意されていますが、京丹後市など他の自治体は毎夏の定例行事を今年は海フェスタ関連行事に位置づけています。
舞鶴市の赤レンガ倉庫群に行ってみたら、いつもの夏よりは観光客が多い印象でした。
写真は2枚とも舞鶴の赤レンガ倉庫群
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