京丹波町和知で買ってきた丹波栗。
妻お龍が、さっそく渋皮煮にしました。毎年、秋十月の楽しみです。
今年も、下ごしらえから出来上がるまでを、レポートします。
鬼皮を剥く下準備として、鬼皮をふやかします。
鍋で、まず水だけを沸騰させます。
その熱湯に栗を浸けて、そのまま人肌程度の温度まで冷まします。
人肌までお湯が冷めたら、ペティナイフなどで鬼皮を剥きます。
渋皮を傷つけないように、ある程度の慎重さが求められます。
渋皮が傷ついて、中味が顔を覗かせますと、そこから煮崩れします。
剥き終えた栗を、水の中に置きます。空気との接触を避けるためです。
渋皮を軟らかくする:重曹を加えた熱湯で栗を茹でる
重曹の量は、お龍の場合、水1リットルに対して大さじ2杯です。
やがて、沸騰しますので、そのタイミングで火を弱めます。
ここから、アクとりしながら、15分ほど茹で続けます。
重曹によって生じる泡と共に、アクをすくいます。
時間が経つに連れて、泡が白色から赤色へと変わっていきます。
けっこう毒々しい色になりますが、渋皮の色素なので、大丈夫です。
スジや厚い渋皮を落とす:歯ブラシなどで表面をこする
重曹で茹で終えたら、煮汁を全部捨てます。
栗はすぐに水にさらします。
栗を1個ずつ手にとって、タワシや歯ブラシで、表面をこすります。
こすっただけでは落ちないスジを、つまようじなどで剥がします。
処理し終えた栗は、やはり水の中に置きます。
2度目の重曹茹で:重曹の量は1回目と同じ、時間も15分
先ほどと同じく、1リットルあたり大さじ2杯の重曹で茹でます。
沸騰したら火を弱めアクをすくう作業も同じです。
時間は、火を弱めてから15分。
茹で終えたら、すぐに栗を水にさらします。
1回目の茹で上げと違うのは、渋皮のスジとりをしないところです。
3回目の茹で:重曹を入れない。時間は10分
3回目は重曹を入れません。
沸騰したら火を弱めます。まだアクが出ますので、すくい取ります。
火を弱めてから10分程度、茹で続けます。
茹で上がったら、すぐに栗を水にさらします。
3回目の茹でが済むまでに、すでに煮崩れが生まれました。
渋皮を傷つけてしまって中味が顔を出したところから煮崩れています。
まだ味つけなしの段階ですが、十分においしく食べられました。
今年の栗の育ち方はよさそうです。
砂糖を加える:砂糖は栗1kgに800g。15分で火を止める
砂糖の量は、栗1kgに対して800gが標準だとされています。
甘さ控え目の仕上がりにするときは、600gくらいになります。
お龍は、きび砂糖を使っています。
さとうきびの砂糖を使うと、メープルシロップっぽいおいしさになります。
いっぽう、和三盆を使うと、とても上品な、和菓子っぽい甘さです。
キッチンペーパーで全体を覆って、栗が顔を出さないようにします。
これで15分煮たら、火を止めます。
火を止めたら、そのまま冷まします。
冷める間に、甘さが栗に浸み込んでいきます。
出来上がり:出来た直後がいちばん栗らしいおいしさ
冷めた直後は、まだ甘さが浸透しきっていません。
いちばん栗らしさの残る味で、私はこれが好きです。
日を追って、和菓子方向へと、味が変わっていきます。
砂糖で煮込む間に、煮崩れを起こす栗が出てきました。それ以上の煮崩れを防ごうと、お龍は火力を弱めました。
このせいで、芯のほうに少し固さを残す仕上がりとなりました。
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