湖東三山とは、名神高速道路の八日市IC~彦根IC間に位置する天台宗の3つの寺を指します。西明寺(犬上郡甲良町)、金剛輪寺(愛知郡愛荘町)、百済寺(東近江市百済)がその三山です。
今年の紅葉シーズンを前に、湖東三山めぐりを便利にする「湖東三山スマートIC」が生まれました。
紅葉見物にまだ早すぎるのは承知の上で、湖東三山スマートICを起点に湖東三山を回ってみました。
湖東三山PA 秦荘PAを新装し10月21日にオープン
湖東三山スマートIC。ETC専用。一旦停止しなければバーが開かない。
スマートICを出て国道307号線との交差点。それぞれの寺までこの距離。
湖東三山スマートICは、「湖東三山PA」に併設されています。ついこの前までは「秦荘PA」という名前でしたが、この10月21日から改名されました。
八日市IC~彦根ICの間は21kmあります。湖東三山PAは、ちょうどそのど真ん中。八日市ICから10km、彦根ICから11kmの地点になります。湖東三山のそれぞれも、この周辺に位置するため、高速道路利用が一気に便利になりました。
湖東三山は、いずれも千年以上の歴史を有する天台宗の古寺です。野趣あふれる寺院として、お寺めぐり愛好家の根強い支持を得ています。これからの紅葉シーズンは、とくに人気の高まる季節です。自生に近い大きな木々が色づきますので、風格のある建造物との相乗効果も加わり、京都の寺院とはまた別の風情が楽しめます。
湖東三山スマートICは、ETC専用です。普通のETC出入り口と違って、バーの手前で必ず一旦停止を必要とします。このことは、交通事故防止の意味で、赤い太字に値する重要事項だと思いました。
紅葉シーズンで車が増えたときのことを、地元の人が心配していました。
バーをそのまま通過することに慣れているドライバーたちが、まさか一旦停止が必要だとは予測できないのではないか、いずれ追突事故が起きるのではないか、というのです。そのおそれは十分にあると思います。
別の人は、ひどい渋滞が生じるだろうと推測しています。
一旦停止で出入りに時間を要すること、国道307号線との交差点信号待ちが短くないこと。この二つを考えますと、湖東三山PAに入る前から車の列が始まるのではないかというのです。
渋滞の列に並ぶよりも、従来通りに八日市ICや彦根ICを使ったほうが時間的には早くなるという、残念な結果もありえます。
百済寺(ひゃくさいじ)
湖東三山スマートICからもっとも遠い場所にあります。遠いといっても7kmですから、普段は10分もあれば到着します。
入山受付所から始まる長い階段を特徴とする寺です。押立山(772m)の山腹に沿って広がる寺です。
夏でも涼しく、その分だけすぐ寒くなるのが百済寺の特筆事項ですが、さすがに10月の末では、紅葉にはまだまだです。入山料金所の男性に尋ねましたら、11月10日頃が盛期だろうとのことでした。金剛輪寺と西明寺では、入山受付の女性が11月20日頃が盛期と話していましたので、それよりは紅葉の進み方が早いことになります。
たしかに、目に入るのは、いまのところ緑のモミジ。木によってですが、先端が少し色づき始めています。
湖東三山スマートICから百済寺までの所要時間は短いのですが、ここまで来ると、紅葉の名所としてさらに名高い永源寺にも決して遠くありません。金剛輪寺、西明寺と、湖東三山を忠実にトレースするのか、それとも、愛東マーガレットステーションのめちゃおいしいジェラートと永源寺を組み合わせるのか。うーん、とても難しい選択です。
金剛輪寺(こんごうりんじ)
金剛輪寺ホームページ
湖東三山スマートICから、わずか0.5kmの寺です。
私の場合、湖東三山のなかでは、いちばんほっとする寺です。おそらく、山門→入山受付→参道の景色が、京都の寺の風情に近いからだと思います。寺の歴史は1200年と、湖東三山のなかではもっとも若いので、100年か200年の時代の違いが、たたずまいにも反映されているのでしょう。
そしてまた、観光客歓迎の意識は、金剛輪寺がもっとも高く、百済寺が最低だと思います。
遠くからの観光客が多いのも、この寺です。この日は、静岡県スルガ観光の大型バス、そして、京都府亀岡市のマイクロバスも来ていました。
紅葉の見頃は、11月10日を過ぎてから、20日頃まで待てるのならいちばんいいということでした。なにせ、「血染めの紅葉」と自称しているくらいですから、鮮やかです。
西明寺(さいみょうじ)
西明寺のホームページ
国道307号線に面した寺ですので、湖東三山のなかではいちばんよく知られています。もっとも彦根寄りですので、多賀大社や彦根市の観光と組み合わせて訪れる人も多いのでしょう。
こちらも、入山受付で尋ねますと、11月20日頃が狙い目だとのことでした。受付所の周囲はすでに色づき始めています。しかし、核心ともいうべき三重塔と全山紅葉の組み合わせは、まだまだ先の楽しみになります。
三重塔のそばに立って、そういえば舞鶴市の金剛院はどうだろうなと思いました。金剛院の魅力はイチョウの黄色です。湖東三山の場合は、イチョウが少なく、モミジやカエデの黄や赤が主体です。
いちばん上の写真ですが、色を大幅に加工してあります。ここまで鮮やかではありませんので、おことわりしておきます。
そば吉(犬上郡多賀町)
この日は、久しぶりにそば吉へ行きました。
西明寺から彦根方向へ走り、多賀大社を過ぎたあたりで、この店と出会います。国道307号線に面していますので、見落とすことはないと思うのですが、実際は私も気づかないうちに行き過ぎることがあります。
普段の土日でも、よく混んでいる蕎麦屋です。紅葉シーズンは、それに輪をかけた混み方です。昼食時はみんな集中してやってきます。その時間帯をずらせば、だいぶ違うと思います。
胡弓神社(こきゅうじんじゃ)・敏満寺(びんまんじ)
胡弓神社(敏満寺)の紅葉は、湖東三山に決してひけをとりません。
名神高速道路多賀SA(下り)から胡弓神社までの散策路があります。SAに車を置いて、徒歩で行って帰ってこられますから、便利です。
この写真は昨年11月25日です。加工なしの本物の色です。
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