ツツジの名所として知られる三室戸寺(みむろとじ)。
まみむの三室戸寺、玉子とじより三室戸寺などと、しょうもないことを口ずさみながら出かけました。
宇治市のなかでも、京滋バイパス宇治東インターからすぐの位置にあり、草津市の自宅から車で1時間もかかりません。
少し離れて眺めると、この写真のようにまだ見頃に思えますが、個々の花に近寄れば色を残しながらしおれてしまった様子が顕著です。
1週間遅かったなあ・・・
これが偽らざるとこです。7割ほどのツツジが盛期を過ぎていました。迫力を失っていました。
本当に花盛りのツツジは、これでもか、これでもかの勢いで咲き誇ります。花以外に目をくれるいとまがないほどのボリューム感を見せつけてきます。
三室戸寺のツツジは2万株といわれています。入場券売り場にもちゃんとそういうポスターが貼ってあります。実際にこの目で確かめて、おそらく看板に偽りなしだと思いました。それだけに、連休中に来なかったのが惜しかった。来年こそ、です。
ツツジが末期を迎えつつある代わりに、シャクナゲがこれからどんどん咲いてやるぞの気構えを示していました。本堂への石段の途中にはすでに満開の木があって、参拝客すべての足を立ち止まらせていました。
開けば深い真紅のシャクナゲも、あちこちでつぼみを立てていました。マリリンモンローのような紅色です。
この寺のシャクナゲが一斉に開いたら、ツツジを凌ぐ迫力かもしれません。
その後、6~7月のアジサイ、7~8月のハスと、三室戸寺の花は多彩です。そして、初夏は花の背景を受け持っているモミジが晩秋には主役になるわけで、この寺はちょっとした植物園です。
ツツジやシャクナゲはこんもりした小さな丘のような地形全体を埋め尽くしています。新緑の木陰を行けば、チラリズムというのか、緑の窓の向こうにツツジの色が映え、丸ごと見るよりも魅了されます。
上の写真は鮮やかさを出すべくパソコンで加工しています。実際の光景は2割減で想像してください。
二万株魅せますのポスター。時期がピッタリ会えば、すごいもんでしょう。そのかわり人もすごいもんでしょう。
本堂へ向かう石段の途中にはピンク色のシャクナゲが満開でした。ゴージャスを絵に描いたような咲き方でみんなに大人気です。
深い紅色のシャクナゲが開花スタンバイ状態。明日11日も晴天が続くようですので、一気に咲くのだろうと思います。
三室戸寺は西国三十三霊場のなかで十番だといいます。
美人占い師の岡美秀さんが、日本のパワースポットということで西国三十三箇所を地図にしています。京都だけで十一箇所、滋賀が六箇所。つまり、この辺りに半分以上が揃っています。
霊場めぐりを別段目指しているわけでもないのに、いつのまにやら十箇所に足を運んでいました。丹後で仕事をしていたおかげで、宮津市の成相山(二十八番)や舞鶴市の松尾寺(二十九番)も訪れる機会がありました。なによりも印象に残っているのは、大雪が降った翌日の成相山です。雪一面のなかに立つ五重塔の姿を忘れられません。
より大きな地図で 西国三十三所観音霊場 を表示
三室戸寺の塔は三重でした。小振りのなかに均整があり、いってみれば早熟の少女でした。ポップな三重塔です。開運と花を楽しむこの寺の好感度アップに貢献してるなあと思いました。
一転、本堂はなかなか重厚な佇まいで、香炉から煙が立ち昇る参拝所では、見たいというよりも拝みたい気持ちになりました。ハスの季節になると花と本堂の取り合わせがみごとだそうです。
境内には、宝勝牛、狛兎、狛蛇といった縁起かつぎの石像がありました。こういう開運グッズに目のない妻お龍は、順番待ちの行列に加わることもいとわず、説明書き通りにトライしていました。
三室戸寺三重塔。古さとか奥ゆかしさとかよりもかわいさを感じました。パワースポットは女性客をキャッチしなくてはなりませんが、その点からも寺の魅力を演出する姿だと思います。
本堂には威圧感がありました。全体的に軽みがあって親しみやすいお寺だと思いましたが、この本堂は霊場と呼ぶに相応しい雰囲気を漂わせていました。
香炉の煙が絶えることなく流れます。参拝者たちが1本いくらかでお香を買ってここに立てていきます。
狛蛇役の宇賀神さん。キスしそうな妻お龍。「財運・金運の蛇神で、頭は老翁、体は蛇で蓮に乗る姿をとっています。宇賀神を撫でると、財運(金運)・良運がつくといわれています。(三室戸寺ホームページの解説)」
狛兎は、御影石製で、高さ150cm、幅90cmの巨大なものです。兎は、幅60cmの大きな玉を抱いていますが、玉の中に卵型の石があり、それが立てば願いが通じると云われています。(三室戸寺ホームページの解説)
三室戸寺周辺の民家のなかにアートギャラリーがありました。
宇治に来たから茶だんごを。寺入り口前の休憩所で食べました。
山科まで移動して、「さぬき庵」でうどんを食べました。
「さぬき庵」は住宅街のなかにあるうどん屋です。地元に定着している地味な店で、普通は見つけられるはずもないのですが、私の場合は、仕事中に道に迷って気づきました。
麺は、本場さぬきを凌ぐ腰の強さ、そして、滑らかさ。他にこのような食べ応えのある麺を知りません。おつゆや出汁醤油に卓越したところがなくて、麺がすばらしいだけにとても残念です。
でも、70歳代とおぼしきご夫婦の愛想のよさ腰の低さは、京都にもここまで感じのいいうどん屋があったのかと、ちょっとした驚きです。このかやくごはんは持って帰るからおにぎりにしてくれだのなんだの、注文の多い常連がカウンターに座っていましたが、女将さんのほうから先に気を回して客の意向に応えようという姿が心に残りました。
おでんは味噌だれで食べます。煮崩れ寸前まで煮込んだスジ肉がとくに美味。
きつねうどん。
しょうゆかけうどん。
おいなりさん。
0 件のコメント:
コメントを投稿