2012-08-15

叶匠壽庵 寿長生の郷(滋賀県大津市大石龍門)

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 木陰のカフェテラスで和菓子スイーツ。
 和菓子の叶匠壽庵が経営する寿長生の郷(すないのさと)に行ってきました。
 この写真は、妻お龍が蚊に足を食われたところです。若い女性4人のグループがすぐそこに座っていたのに、おばさんの血を吸いにくる蚊がいました。ジャンケンで負けたのでしょうか。
 
【老人ホームやないんかい?】

 信号待ちの交差点に、寿長生の郷の案内板が立っていました。

 「あら、寿長生の郷だ。ここへ行ってみない?」とお龍が言います。
 私は老人ホームの立て看板だと思っていました。

 お龍に促されるまま寿長生の郷に来てみれば、なんと総面積6万3千坪という広大なゾーン。
 そこには、叶匠壽庵の工場、斜面全体に広がる梅林園、食事処の山寿庵、和菓子売店やお茶席の三徳苑、和菓子スイーツの川床カフェテラスなどがありました。
 そして、それでもなおあり余る園内には、里山散策の小径が整備されていました。

地図は、叶匠壽庵 寿長生の郷(大津市大石龍門4丁目2-1)

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寿長生の郷案内図PDF



【蝉時雨の古民家】

 
まず、この古民家に立ち寄りました。

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DSC01615 築140年です。どこかにあった古民家を移築したのではなくて、140年前からここにあった家屋だそうです。
 その古民家が、総合案内所に充てられています。木々の見える板の間で、お茶とお菓子をいただきました(Welcomeのサービスです)。
 外は蝉時雨。先を急がず、ここでずっとくつろいでいたいくらいでした。


【三徳苑 花や氷にもてなしの心】

 三徳苑には、催事場、和菓子売店、お茶席があります。
 催事場のしゅんこう和紙ちぎり絵展(小川昌子サークル作品展)を見てから、和菓子を買いました。

DSC01679 門前の大きな水盤に、これまた大きな蓮。県外から持ってきたそうです。県内では、草津市の烏丸半島で同じ種類の蓮が見られるとのことでした。

DSC01663 門の内側に一歩足を踏み入れたら、庭を背景に氷が置かれていました。37型テレビほどの氷の中にユキヤナギの枝を封じ込めてあります。固めるのに4日間を要するそうです。

DSC01622 庭に沿う回廊状の通路。その内側が三徳苑の館内です。一隅に喫煙場所が設けられていて、私にはありがたいかぎりです。

DSC01628 館内では和紙ちぎり絵展が開催中でした。本当にちぎり絵?と問いたくなるほどの精緻な作品の数々が壁面に並んでいました。

DSC01648 かれんに飾られたお茶花に出会うたび、「おとうさん、これも撮っておいてね」とお龍に頼まれます。花の選び方、挿し方、置き方、お龍にはいい勉強になる様子でした。

DSC01656 和菓子売店。一番の人気商品は「あも」。あもとは、宮中の女房言葉でお餅のことだそうです。商品としてのあもは、求肥の芯を大納言で包み、羊羹のような長方体に固めたものです。叶匠壽庵の一番人気といえば「一壺天」だとばかり思い込んでいました。



【川床カフェテラス 木陰で和菓子のスイーツ】

 川床といっても、細い流れのほとりです。地面からにじみ出た水だけを集めたような小規模な川。その周りに木々が茂り、風が通り抜ける木陰を生み出しています。

DSC01707 私たちとよく似た年代の夫婦がいました。悠々自適の光景です。自分たちもあのように見ているのでしょうか。
DSC01697 私は、かき氷を食べました。自然な甘さが全体にしみわたり、氷で作った和菓子のようでした。

DSC01695 お龍は、抹茶アイスのあんみつを食べました。不満だったとお龍が言います。味はわるくないのに、アイスクリーム以外の材料がどれも生ぬるかったそうです。
 その場で店に告げようかと思ってはみたものの、かき氷で上機嫌になっている私をいやな気分にさせたくなくて、考え直したそうです。
 そんな気遣いばかりしてると、亭主をダメにしますぞ。




【また来ます 叶匠壽庵の心意気を知った】
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 こちらの写真は、お食事処の山寿庵です。予約が必要です。今回は思いつきの立ち寄りでしたので、あきらめました。

 実際に行った二人の知り合いに尋ねると、「あそこはどうやったかなあ・・・」という返答でした。

 寿長生の郷のランチは、お茶の懐石をベースにした料理みたいだし、インパクトが小さかったのかもね。
 お龍はそう言います。

 自分たちで食べてみるまで分からないな、季節を違えてまた行ってみようと、夫婦で話しているところです。次回は時間をかけて野道を散策してみたいと思います。

 私たち夫婦には、駐車場で出迎えてくれた年配の男性スタッフが記憶に残りました。

 その人が打ち水をまめに繰り返す様を見るだけで寿長生の郷の居心地のよさを連想できました。何もかも心得ていそうなその人は、物腰の柔らかさに年季が入っていました。

 接遇に長けた人材が、駐車場で来客を迎え、そして送り出す。来客を大切にする心意気が伝わってきました。


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