富山県射水市新湊、「きっときと市場」で食べた海鮮丼です。
サプライズは醤油でした。ひとくちでいえば甘い醤油。醤油にして醤油にあらずの甘さです。
海鮮丼に甘い醤油?と、みなさんいぶかしがりそうです。だけど実際は、未知のその醤油が魚の甘みを引き出してくれました。舌の上に不思議発見ワールド。
この醤油、どこかで買えるんですか?
「ああ、中六醤油ね。甘口醤油です。すきずきでしょうけどね。あそこに並んでますよ」とお店の答。場所がきっときと市場(舞鶴市のとれとれセンターみたいなところ)ですから、地元の物産販売コーナーもあります。そこに並んでいました。
商品名は、「中六あまくちしょうゆ」です。
買ってきたボトルをじっくり見てみますと、原材料記載内容は以下の通り。
こいくちしょうゆ(混合) アミノ酸液、食塩、脱脂加工大豆、小麦、砂糖、調味料(アミノ酸等)、アルコール、カラメル色素、甘味料(甘草・ステビア、サッカリンNa)、調味料、ビタミンB1
物産レジの人が言うには、「新湊では、刺身と寿司なら、みんなこの醤油です。魚の甘さがわかります」とのことです。
ちなみに、キッコーマンこいくちしょうゆの原材料ですが、
脱脂加工大豆(遺伝子組換えでない)、小麦、食塩、大豆(遺伝子組換えでない)、アルコール
となっています。
ありていに言えば、中六あまくちしょうゆは、生魚のための化学調味料みたいなものです。普段の醤油と比べますと、焼き海苔と味付け海苔のような違いがあります。原材料比較からもそれがわかるでしょうが、舌で確かめてみたらもっとわかります。
翌日、石川県羽咋市の「ぼうぼう」で刺身定食を食べました。ここの醤油はどこにでもある醤油でした。
きっときと市場の海鮮丼を思い出しながら食べてみて、中六マジックが解けた気がしました。
中六の場合、醤油の甘さによって魚の生臭さが後退します。生臭さが後に下がりますと、魚独自の甘さが前に出てきます。バレーボールのローテーションみたいです。
醤油が甘くて魚の甘さがわかるのか?でしょうが、実際わかってしまうのが不思議なところです。味付けをしながら魚独自の旨味を引き出すということですねえ。
すきずきでしょうけどね。きっときと市場の店がそう言ったのを思い出しました。たしかに、すきずきでしょうけどね。中六に出会って三日目の私の場合、中六のほうが好きです。
家に持ち帰った中六を、焼いた万願寺にかけました。このマッチングもなかなかいい。焼いただけの万願寺が変身。なにかわざわざ味付けしたように感じられます。けれども、万願寺の苦味を消したくないとしたら普段の醤油のほうが目的にかなっていると思いました。
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