東京へ行ってました。有名な鰻屋さんでおごってもらいました。おごってくれたのは、いまの会社の社長です。前の会社の社長に鰻をおごってもらったことなんて、一度もありません。
「毎年、土用の丑の日になったらテレビでニュースが流れるでしょ。NHKは必ずこの店なんですよ」と、社長から聞きました。
須田町の交差点までお願いします。
タクシーに乗り込みながら、社長は、そのように行く先を告げました。須田町は神田駅からすぐの交差点です。
まさかそんなに有名な店だとは思いませんでした。雨も降っていますし、外観の写真を撮影しようとも思いませんでした。
それに、撮影しておいたほうがよさそうと思えるほどの外観ではなくて、ありふれた鰻屋さんに見えました。
京都の江戸正とどちらがおいしいですか?
社長からそのように尋ねられました。いや、難しい質問です。
ふたつの店の鰻を写真で比べてみます。
上の写真が、江戸正の中。2400円。
下の写真が、きくかわの1本半。4700円。
表面がかりっとして香ばしいのはきくかわです。きくかわのほうが
全体的にもしゃっきりした焼き上がりです。江戸正は蒸した鰻の柔らかさそのままでした。きくかわは江戸っ子ですねえ。
たれのおいしさは、おいしいものどうしの比較になってしまって、好き好きだと思いました。ごはんのおいしさも優劣つけがたい。
森山良子と由紀さおりと、どっちが歌上手か?
そういう比較です。
きくかわのほうは、うなぎ1本半に加えてけっこうなごはんの量でした。それでもなお、食べ終えた後もまだ食べたくなります。おいしいのにさっぱりしています。
どこがどうだと具体的な違いは指摘できませんが、きくかわのほうが私好みだと、だいぶいろいろ考えて結論に達しました。
昭和22年創業の神田きくかわ。1階と2階に分かれています。喫煙可は2階のほうだというので、私のために社長がわざわざ2階にしてくれました。店内の古めかしい情緒は圧倒的に1階です。写真は2階。
人気のある店です。この写真を撮る3分前まですべて埋まっていました。この写真を撮った1分後にすべて埋まりました。
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