昭和レトロは宮津の持ち味。
路地を行けば、昭和そのままの飲食店に出会います。
そのいっぽう、その路地では、後継者がいなくて商売を閉じるしかなかった店も散見されます。
常連に長らく愛された「おきな」もそんな1軒でした。
その「おきな」が(宮津の人たちにとってはあの「おきな」が)、平成24年の路地によみがえりました。1月のことでした。
新たに塗装された店を昭和のヒット曲で表現すれば、「恋は水色」です。
おきなが閉まってほぼ10年
旅人みたいな私は、昔の宮津も知りませんし、「おきな」も知りません。
昭和29年に始まった「おきな」は、ほぼ50年間続きました。ご夫婦でやっておられたそうです。だんなさんが亡くなってしまった後、奥さん
「おきな」夫婦の人生をずっと見続けてきたような建物が、いまも店のすぐ近くにあります。
町おこし目指して復活
その「おきな」を、平成の宮津に復刻させたなかのひとり、吉岡尚美(よしおかなおみ)さんが店にいました。
「おきな」の店名は「カフェ&バール OkiNa」に変わりました。オーナー4人による共同経営だそうです。
http://www.facebook.com/naomi.yoshioka.703
焼き鳥とおでんの味も復活
焼き鳥定食とおでん定食のランチ。ユニークです。カフェ&バールと銘打っといて笑える裏切り。
焼き鳥もおでんも、「おきな」伝統の味を受け継いでいます。店舗と一体になった家(下の写真)に、「おきな」の奥さんがまだ住んでおられるそうで、かつてのレシピをそのまま伝授してもらえたそうです。
飾りのないおいしさ
おでん定食を頼みました。だいこんが小さかったからという理由で、厚揚げをサービスしてもらいました。
おでんですから、見かけが地味なのはしかたない。ダシがよく浸み込んだ色合いです。ところが、色合いから思い描くよりはうんとさっぱり味で、「うま・・・」と思わずつぶやきました。「うま!」じゃなくて、「うま・・・」です。これはビールか日本酒でなければね。
へしこの竹燻製、連子鯛の竹燻製というのが気になりました。へしこはけっこう塩辛いとのことで、連子鯛のほうを頼みました。サンプルとしてへしこも1枚だけついてきました。
食べればたしかに燻製なのですが、こだわって燻製を作りましたというようなわざとらしさがありません。連子鯛といえばだいたい生鮮魚の塩焼きか干物ですので、今日は新鮮な食べ方をさせてもらいました。
金の力よりも人の力で再生
店内の再生には経営仲間自身の手作業も加わりました。入り口を道路側に1m程度拡張したり、けっこうたいへんだったそうです。昭和レトロがセールスポイントですから、残すべき雰囲気を意図的に残したような印象です。
営業時間帯、定休日、メニュー品目などはこの通り。日本酒は「梵」が置いてあるんですね。福井県の名酒です。
探す楽しさ
さて、所在地です。地元に住んでないと宮津の路地は難しい。宮津カレー焼きそばと同じで、路地裏探索の楽しさですね。精養軒と同じ路地にあります。電話は080-5324-4083。携帯ですね。
大きな地図で見る
OkiNaの路地から抜け出たばかりの景観。裁判所の向こうに市役所が見えます。店にくっついた駐車場はありません。ミップル隣の浜町パーキングに駐車した場合は、1時間の無料券をもらえます。
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