桜の見納めに三井寺の夜桜を見物してきました。
予想していた以上に壮大な夜桜コースで、もっと早く来なかったことを悔やみました。
仁王門から金堂、金堂から三重塔、三重塔から観音堂、観音堂から水観寺へというのが三井寺拝観順路です。夜桜でも順路は同じで、ライトアップされた桜の木々を見上げながら歩きました。
里わの火影(ほかげ)も、森の色も、
田中の小路をたどる人も、
蛙(かはづ)のなくねも、かねの音も、
さながら霞める朧月夜
唱歌として有名な「朧月夜」2番の歌詞です。
ほんとにちょうど朧月夜でした。空がかすむのは、昼間のうちに空気がたっぷり琵琶湖水面の水蒸気を吸っているせいでしょう。夜になって気温が一気に下がりました。三井寺が位置する長等山は低い山ですが、それでも冷気が細かな霧となって山全体を包んでいるのだと思いました。
実は夜桜の色がきれいに写らなくてがっかりしています。
三脚を立ててじっくり露光時間をかければいいことは分かっていますが、私はそこまでの写真マニアではありません。
三井寺の夜桜照明は黄色味がとても強い光源でして、現場で見る桜の色は写真Aです。こんなに不自然な照明のなかでも肉眼は桜のピンクっぽさや白っぽさをちゃんと感じています。おそらく、照明によって失われたピンクや白をイメージで補っているのだと思います。しかし、カメラにはそういう心眼がありません。
そこで、写真Aをパソコンで見栄えよく修正したのが写真Bです。小保方さんもこんなことをやっていたんでしょうねえ。
写真B
明日がライトアップの最終日だというのに、見物客の数は決して多くありませんでした。「三井寺が京都にあったら」と妻お龍が言うように、見ごたえある桜の割には人が少なくてもったいないことだと思います。
べんべん君に遭遇しました。べんべん君というのは三井寺独自のゆるキャラです。
「お名前なんですか?」とお龍に尋ねられたべんべん君は、口をきいてはいけない決まりになっているのか、名刺をくれました。しかし、中に入ってるのはおっさんに決まってるのに、「お名前なんですか?」というのも変ですね。
三井寺の夜桜はいいもんだな、来年は満開の時期に来たいな。
私たち夫婦はそのように感激したのですが、そこをきれいな写真でお伝えできないことを口惜しく思っています。
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