2014-04-09

彦根城の桜(滋賀県彦根市) 次の土・日もギリギリいけるか?

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 滋賀県でいちばんの桜の名所は彦根城ではないかと思います。
 数々の時代劇ロケにも使われるくらいですから、桜の華やかさを引き立てる風情としては申し分ありません。
 4月5~6日の土曜・日曜に行ってはみたものの、あいにくの寒さでした。無職の立場を大いに活用して、7日の朝早くから出直しました。



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 彦根城というのは、お城の外側のほうが見ごたえがあります。入園料600円を払って中に入るよりも、お堀に沿って歩くほうが桜の本数も多いし、一本ずつの木も大きいし、なによりも石垣とお堀と桜の取り合わせがいいんですね。
 その点で、この季節の入園料600円は、ほとんど天守の見物料みたいなものなんですが、ただひとつ、琵琶湖を見下ろす景色と桜の組み合わせは天守周辺でしか見られません。

 この日は、1日400円という安い駐車場が大手門前にあったことから、ちょっと裏ルートめいた大手山道経由で天守を目指しました。



大手門橋から本丸へ



20140407-IMG_0390大手門橋。月曜朝の8時を過ぎたばかりの時間帯でしたので渡る人もほとんどなく、たまに見かける人の姿はお城の案内ボランティアや清掃職員の人たちでした。


20140407-IMG_0381大手門橋上から眺める石垣の桜はほぼ満開。いっぽう、橋のたもとの桜はまだつぼみを少し残した状態でした。今週末、すなわち12日~13日までなんとか花が持ってくれそうという意見、もう駄目だろうという意見、地元の人の見方はふたつに分かれています。


20140407-IMG_0412桜が咲く頃から椿のシーズンは終わりを迎えます。落ちた椿の赤さは地面に咲いた花のようです。桜が北川景子、堀北真希、新垣結衣といった若手美人女優なら、落ちた椿は常盤貴子、深津絵里、中谷美紀といったアラフォー美女の情趣です。

天守・本丸



20140407-IMG_0441天守にも観光客が少なく、いるのは中国人と老人グループくらいのものでした。土曜・日曜ですと、天守に登る人が行列を成しています。


20140407-IMG_0456本当に気持ちのいい日でした。そのときの気分を写真で表すとこのような感じになります。天守から西の丸三重櫓へと続く散策路の周りは桜も咲く広場になっています。その広場の東端からうっすら霞んだ山々を眺めました。


20140407-IMG_0457琵琶湖は天守の北~東側に広がっています。前日の琵琶湖は三角波が岸にまで打ち寄せるほどの荒れ方でした。


20140407-IMG_0479天守のいちばん上層(三層)まで登ると、城の周囲の桜を大きな塊として見下ろすことができます。その向こう側に琵琶湖。比良山地まで見通せる晴れ方でした。


20140407-IMG_0484-Edit天守の階段は段数の多い脚立みたいなもので、きわめて急です。手を取り合って慎重に下りる老夫婦。金属製の手すりはついているものの、あまりにも急角度、そして一段ずつの幅の狭さ。そのうち高齢者の誰かが滑落して大怪我をするに違いないと思い始めてから数年、まだそのようなニュースに接したことがありません。


玄宮園



20140407-IMG_0523-Edit玄宮園では、結婚記念写真の前撮りというのに出会いました。このカップルは人力車で玄宮園までやってきました。


20140407-IMG_0538こちらの前撮りは和装の二人にシャボン玉を吹かせるという趣向。さっき人力車でやってきた花嫁は真っ白な打掛を来て池をバックに撮影です。


20140407-IMG_0556玄宮園は広くて大きな日本庭園ではありません。池の周りの桜はほんの数えるほどです。彦根市は「趣のある四季折々の感情豊かな玄宮園は、見ていて飽きることはありません」と紹介していますが、いつ行っても私はすぐに飽きます。


彦根西中学と滋賀大学



20140407-IMG_0619彦根西中学校の門には、「品格の養い 変革への挑戦」という教育スローガンが掲げられていました。これはどう見ても品格と変革の語呂合わせをしたくて作ったスローガンですね。西中学は吉永小百合主演の日活映画「青い山脈(1963年)」の撮影に使われました。吉永小百合の自転車通学風景は本当にこの学校の通学路です。


20140407-IMG_0620このコーラルブルーとピュアホワイトの建物は滋賀大学経済学部の講堂です。前出の彦根西中学校とは小さな堀を挟んで隣り合っています。中学校からすぐ大学に入学できたらいいんですけどね。


20140407-IMG_0624滋賀大学前のお堀端にはスイセンなども植えられて桜の花ときれいな対比を見せていました。ここまで来るとすれ違うのは地元の人ばかりで、大手門橋や京橋やいろは松とは違って静かです。

京橋



20140407-IMG_0628京橋から琵琶湖方向へと続く中堀はほぼ直線で、漕艇競技でもやれそうな雰囲気があります。彦根城のお堀は、外堀も中堀も内堀も、彦根港で琵琶湖とつながっています。水は琵琶湖とひとつですから、強引に解釈すれば、琵琶湖のなかに浮かぶ城ともいえるわけです。

埋木舎



20140407-IMG_0730埋木舎の土塀です。側室の子であり、しかも兄弟のなかで十四番目だった井伊直弼は、15歳から32歳まで、この埋木舎で世捨て人のような暮らしを続けていました。
埋木舎は時代劇の撮影によく使われてきました。時代劇撮影期間は、トラックが運んできた大量の土でこの道路を舗装を覆い、交通標識には切ってきた木をくくりつけてカムフラージュします。


20140407-IMG_0740藩主を継げない井伊直弼が住まわされた屋敷ですから、家屋構造は中級武士の住居程度の質素さです。時代劇にはそのほうがいいのか、とくに茶室がよく使われています。今年の1月以降だけでも4本の時代ものの撮影に使われました。
ついこの前は中井貴一が来たと、埋木舎の持ち主である大久保さんがおっしゃっていました。9月公開の「柘榴坂(ざくろざか)の仇討(あだうち)」の主演者として、中井貴一は彦根藩士・志村金吾を演じています。井伊大老には中村吉右衛門、その他に広末涼子や阿部寛といった役どころです。この撮影でした。
「武士の一分」ではキムタク、テレビドラマの「大奥」では仲間由紀恵が来たそうです。仲間由紀恵は埋木舎の奥の間で衣装を着替えていたそうです。仲間由紀恵の生着替え。WOW!


中堀通り~京橋



20140407-IMG_0700クラブハリエのある交差点から京橋方向を望んでいます。彦根城の周りはだいたいどこを見ても桜だらけで、午後になってさすがに飽き気味です。写真の撮り方がどんどん雑になっていたのを、家に帰ってパソコンで見てから気づきました。


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20140407-IMG_0818-Edit京橋近くのベンチから、おばあちゃんと孫と柴犬が花を眺めていました。この日、いろんな桜も見たし、いろんな人も見たけれど、この光景がいちばん和みました。



最後におきまり、ひこにゃん登場

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4 件のコメント:

  1. 彦根城界隈の桜本当にきれいですね。 写真でこれだけきれいだと、実際の風景はもっときれいなのかな?彦根城は元滋賀県民の私も何度も訪れておりますし、桜のころにも行った記憶はあります。今が本当に盛りなんでしょうね。毎日が日曜日のオサチュン、やってくれますね。
    私は、結構硬派なのかと思っていましたが、靖国から仲間さんの着替え、さてはデリヘル失敗談まで、硬軟とりまぜな視点がすごいです。
    元滋賀県人も今は、金沢のオヤジなんですが、今金沢も満開の桜で彦根と同じく、城下町は桜の中といったところでしょうか。
    金沢といえば兼六園の桜、これも結構ですが(13日まで無料開放、夜桜ライトアップもあり)、犀川大橋や菊川大橋から犀川の上流を望むと両川岸の桜と雪をいただいた山並みの風景が最高です。今週末までこの景色が満喫できるでしょう。
    ぜひ、一足伸ばして観にきてください。
    では、桜話題につられて。

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  2. こんにちは。

    毎日が日曜ですと、今日が何曜日だったか忘れてしまいます。
    だんだん仕事したくなくなってきました。
    でも、仕事がないと、何をするにも「おかあちゃん、お金おくれ」になってしまいますから、このときの気分がイヤですねえ。

    金沢の桜をニュースで見ましたよ。お城でした。
    でも、おっしゃるとおり、犀川べりの桜には金沢ならではの味がありますね。
    行きたいなあ。
    行きたくなったら仕事で好きに行けた立場はけっこう恵まれてました。

    ときどき気の迷いで硬派になりますけど、だいたいが下ネタおやじですわ。

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  3. はじめまして☆
    真っ白の打掛の花嫁、本人です(●^o^●)
    きれいに撮影していただき、ありがとうございます。
    この日は彦根城の桜、本当にすばらしかったですね。
    他の写真も素敵です。
    これからも、心に残るお写真をたくさん撮ってご活躍されること、お祈りしています。

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  4. こんにちわ。

    ご本人ですか。ビックリしました。
    最高の日に前撮りなさいましたね。ほんとにすばらしい日でした。
    あそこに真っ白な打掛で立っていただいたのはとてもラッキーでした。
    おかげでいい写真になりました。
    ありがとうございました。

    中国人たちが日本の花嫁衣装に歓喜してましたよね。
    だいぶ写真の標的にされたでしょ。

    お顔を出しますと「ナントカちゃんや!」と分かってしまいますので、後ろ姿だけです。
    現場ではもちろん前から美しいお姿を拝見しています。

    しかし、いまは凝った前撮りをするんですね。
    もう一組はシャボン玉ですもんねえ。
    長浜城の記事を見てください。琵琶湖に沈む夕陽をバックに、新郎が愛の告白姿勢ですよ。
    ヨーロッパの騎士みたいにひざまづいて。

    どうか末永く、あのやさしそうなだんなさんとお幸せに。

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