うどん屋麺之介。すごいでしょ、これ。ごぼう天うどん。
千日前通り、国立文楽劇場の隣ですから、難波というよりも日本橋になるんでしょうねえ。ごぼう天うどんは福岡名物だと店の前に出ています。入ってみました。
おいしい!麺が細くて食べやすいうどんです。
店の外観が全国チェーン店くさいから、ここまでのおいしさをまったく期待していませんでした。ところが、おいしい。ごぼう天だからおいしいのではなくて、素うどんとしてめちゃうまい。関西人が子供の頃から慣れ親しんだ味にきわめて近いと感じました。そこにごぼう天をガバっとのせたところが、関西にはないアレンジです。
うどん屋麺之介は、小倉を源流とするそうです。
小倉といいますと無法松の一生。「小倉生まれで玄海育ち、口も荒いが気も荒い」と村田英雄が歌ってました。
いまでも小倉といえば、発砲事件が多いとか、パチンコ店だらけとか、生活保護者切り捨て問題とか、ロクでもないイメージがつきまといます。けれども、このうどんを食べて小倉のイメージが変わりました。
玉子かけご飯も注文しました。うどんとの合計金額820円。
この玉子の黄身に、またびっくりしました。箸で黄身が切れません。ぎっしりと密度が高い。黄身といいうよりも、オレンジに近い色合いです。iphoeですから、本物の色合いに写ったかどうか心配で、何度も確認しました。たしかにこの色です。
濃厚でした。パスタのソースくらいの粘り気で米粒に玉子がまとわりついてきます。栄養を食べてます、必ず元気になります。そういう感じです。
豊前裏打会、さぬきが表なら小倉は裏と書いた大きな貼り紙がしてありました。かたいだけのコシの強さではないという貼り紙もあります。どうやら讃岐うどんをライバル視しているようです。
けれども、早い・安いが身上の讃岐うどんと自分たちを同一ジャンルに位置づける理由が私には分かりません。豊前裏打会というのは、おいしさ追求型個人経営店の集まりに思えるからです。
ただ、まあ、讃岐うどんを名乗るチェーン店のあの業態一辺倒になりそうな世の中ですから、うどん文化の破壊活動にストップをかけたいという意気込みは伝わってきます。
その豊前裏打会とは、いったいなんぞや?漢字のニュアンスだけなら暴力団めいています。
公式サイトを見ますと、北九州市小倉の津田屋官兵衛という店の流儀を継承するうどん屋の集まりです。
津田屋官兵衛の店主の文章には、讃岐で修行し我流讃岐うどんで商売をしていたが、それでは飽き足らずに、独自のうどん作りに明け暮れたとあります。
津田屋官兵衛の名がどういう経緯で知れ渡ったのかは分かりませんが、うどん作りを学びに来る人が増えていきました。その人たちが福岡県を中心に自分のうどん店を持つようになって、いまや津田屋裏打会の流れを引く店が全国で24店舗になったといいます。
そのなかの1店舗が福岡県京都郡苅田町の「うどん屋麺之介」です。大阪の店は支店ということになるのでしょう。
ごぼう天うどんの他には、あなご天ぶっかけ、鶏天ぶっかけ、梅おろしうどん、肉ごぼう天うどん、肉玉ぶっかけといったメニューが用意されていました。
その他に、季節限定でカレーうどんと焼きカレーうどんがあります。豊前裏打会特製の一味を使ってあるようです。次に行ったらカレーうどんを食べようと思います。
カレーうどんに使っている一味の「黄金」。超激辛一味と書いてある。店で一味をいろいろ販売していて、辛さ順に、蠍、魔、逃走、黄金、激辛三昧、おしどり、黄柚子胡椒となっている。
国立文楽劇場。
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