毎月初は大阪中之島中央公会堂で会議。今日は、その後、早めの忘年会でした。
北新地のふぐ専門店「ふぐ好」。会費7千円程度でふぐのコースと飲み放題の両方がいけてしまう店だといいます。
ふぐはピンキリです。
今夜、みんなが話してましたが、朝潮橋(港区)の多古安なら、ひとり3万円は下りません。それもそのはず。のれんを掲げて85年、ミシュラン二つ星。天然とらふぐ。そういう高級老舗です。
京都府の舞鶴市にある銭形は、たしかひとり5千円の予算だったと思いますが、おなかがはちきれるくらいでした。若狭湾のふぐです。ブランド力では下関に勝てませんが、若狭や丹後のふぐはきめ細やかな味がします。伊根のふぐなら天然ものです。
今夜のふぐ好の場合は、ふぐ料理を満喫できる福のコースが税込11,830円です。北新地という場所、ふぐ専門店としてはリーズナブルともいえる価格設定。その店で、幹事が選んだのは宴会コース。税込4,630円。もっとも下のランクです。
ただ、下といってもふぐのクオリティーが下がるのではなくて、出てくる量が少ないだけです(たとえばてっさの枚数)。
内容は、付出し、てっさ(半月皿)、ふぐ唐揚げ、てっちり、雑炊、フルーツ、アイスの7点になっています。
そこに飲み放題1800円を加算して、飲み放題とは別にひれ酒を飲んだとして、まあひとり7千円でしょうと幹事が言っていました。
6人の平均年齢56歳のメンバーですから、それぞれが転勤でいろいろな土地を経験しています。HさんとIさんは山口や福岡を知っていて、当時のふぐ談義になりました。
その頃、この業界では接待が当たり前でした。お客さんをもてなすためですし、会社の金だし、山口や福岡は本場ですし、今夜みたいな安いふぐではありませんでした。
福岡の天神に「高玉(こうぎょく)」という寿司屋があって、冬場のふぐでも有名な店だそうです。あるとき、ふぐ接待の予約を入れようとしたら、その日は店一軒ごと貸し切りだという答が返ってきました。
え、貸し切り?あの高玉を?!
その客は、なんと、浜崎あゆみでした。
浜崎あゆみは福岡出身。郷里でのライブ日程に合わせて貸し切り予約していたんですねえ。あゆ人気絶頂の頃です。
ーーーMISIA(ミーシャ)も福岡出身ですよ。ミーシャのお父さんはお医者さんです。
と、Hさん。
それを聞いていたOさん。
ーーー耳鼻科やろ。それで娘がミミイシャ。
Oさんは、ボソッと、アホなことを言います。
てっちり後のふぐ雑炊がおいしかったですねえ。ふぐという魚はきわめて淡白な味で、おいしさに満足するよりもふぐを食べたという事実に満足する面もあります。そんななかにあって、ふぐ雑炊だけは、しっかり旨みを伝えてきてくれます。
で、結局、今夜の支払いは、6人合計で3万3千円でした。ひとり5千5百円です。ひとり7千円の見込みを大きく下回ったのは、飲み放題をやめたからです。今夜は理由あってウーロン茶しか飲めないというメンバーが3人いました。それなら飲み放題にしないほうが絶対に安いということになりました。
ーーーいや、ふぐ、ふぐとは言うけれど、たくさんあればいいもんでもないし、これで充分。
みんな、そう言ってました。
週始めの月曜だというのに、7時を過ぎた頃から店は満員。この値段でこれだけ満足できる店ですから、混み合うのも納得でした。
すべて個室。引き戸でプライバシーも確保される。
サントリーモルツ生の瓶ビール。このビールおいしいなあと、みんな驚いていた。
付き出し。茶碗蒸しをゆず入りのゼラチンで固めて冷やしたような味。
てっさを写すのがこんなに難しいとは思わなかった。安いコースだから湯引きなし。
唐揚げ。たくさんあるように見えるが、下のほうはフライドポテト。茄子と唐辛子の素揚げがとてもおいしかった。
メインのてっちりが始まった。写真は3人前。
値段が値段だけに、身が少なく骨の多いふぐだ。しかし、味は濃かった。
ふぐ雑炊。いま写真を見ていたらまた食べたくなった。それくらいおいしかった。
デザートの果物とアイスクリーム。4630円のコースにしては上質。
ふぐ好のホームページ
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