いわれてみれば南国風のたたずまい。
けれども、今日の今日まで、「しまむら」の隣に変わった家を建てた人がいるのだと思っていました。
入ってみるきっかけになったのは、情報誌「金澤」の11月号です。金沢のベスト400レストランをひとまとめにした別冊が付録になっていて、そのなかにクロッドカジェが紹介されていたからです。
店が位置する木曳野とは?
店の所在地が「金沢市木曳野(きびきの)土地区画34-2街区7」となっています。この住所をカーナビの目的地に設定しようとしても、該当する町名が出てきませんでした。
金沢西警察署から少し先に「しまむら木挽野店」があるのを知っていました。店はそのすぐ隣ですから、しまむらの住所=石川県金沢市寺中町(じちゅうまち)34−1で目的地を設定しました。
けれども、「木曳野」という地名は以前からあったと思います。あれは公式の町名ではなかったのでしょうか。
木曳野に隣接する金石(かないわ)は、前田家の時代に材木が運び込まれた港です。犀川河口近くに位置するこのあたりだけに、港で下ろした材木を犀川に浮かべて町中に運んだのではないかと思います。木曳野という地名が「川を利用して木を曳いて運ぶ」に由来しそうな気がしてなりません。
わからないから、ナシゴレンジャーだ
インドネシア料理は初めてです。メニューの文字から中味を思い描くことができません。
ナシゴレンというのが目に入りました。
メニュー名に続く短い説明を見ますと、インドネシア風の焼き飯だそうです。
ナシゴレンかあ。孫の聖太郎がここにいたら、「ナシゴレンジャー」と言って喜ぶだろうなあ。
ええっと、ナシゴレンにしときます。
聖太郎が喜びそうというだけでナシゴレンのセット(1100円)にしました。
サラダとスープが出てきました。
初めてのことでもあり、インドネシア風かどうかはよくわかりません。少なくともスパイシーではありません。
サラダのドレッシングがそういえば食べたことのない味です。そこがエスニックかなあといったところ。うまかった。
ひょっとしてスープも、一風変わった香りですから、インドネシアの演出が施してあるのかもしれません。でも、それよりも野菜の甘みのおいしさが目立ちました。
テーブルに跳ねたドレッシングの一滴がすごく美しくて、不思議な色合いでした。まるで宝石のかけらのようです。
おいしさを言葉にできない
そして、ナシゴレンが出てきました。ドリンクつきですので、私はライチのジュースをお願いしました。
いまインターネットでナシゴレンを検索しましたら、今日食べたのがオーソドックスなスタイルのようです。
目玉焼きが載っていて、エビのクルプック(タピオカに魚介のすり身を練りこんだ煎餅)がついている。付け合せ野菜はトマトやキュウリが一般的。
町の屋台では目玉焼きがオプションだと書いてある説明もあります。
おおよその味を述べれば、甘くて辛い。そして、美味い。目玉焼きの黄身をつぶしてからの味の変わり方もいうことなし。インドネシアだエスニックだという前に、とにかくおいしい料理でした。
でも、おいしさを上手に表現できません。作り方をお伝えしたほうがいいと思います。一般的にはこう作るという話でして、クロッドカジェのレシピではありません。
まず、ナシゴレンにはサンバルという調味料が必須のようです。
これは、ニンニク、エシャロット、生唐辛子、食塩、予め油で炒めたトラシ。これら全部をすりつぶしたもの。トラシというのは、オキアミやエビを材料にした魚醤だそうです。見かけは、魚釣りの撒き餌として売っているオキアミのブロックにそっくりです。
これだけの材料を買い揃えて自家製で作るのが大変なら、市販の瓶詰めサンバルもあるとのことで、大きめのイオンで売っているかもしれません。
このサンバルとケチャップマニス(焼き鳥や焼き肉のタレに似通った味の甘いソース)を味付けの基本に据えてご飯と具材を炒めていくと書いてあります。
ケチャップマニス。写真を楽天(http://item.rakuten.co.jp/bali-indah/418772/#418772)から転載。原材料は、椰子糖、大豆、小麦、塩。ソースというよりも醤油の一種ですね。625ml650円。
今日ナシゴレンを初めて食べて、具材がすいぶん細かく刻んであるのが印象に残りました。
具材のなかに、唐辛子の小さな輪切りが混じっています。これが口に入ってきたときにピリリと辛い。味のアクセントにもなっています。
ナシゴレンとライチジュースの相性のよさも印象的でした。きれいな色のジュースでしたので、窓から差し込む光に透かして写真を撮りました。
デザートにココナッツぜんざいを
せっかくだから、デザートも食べました。
ココナッツぜんざいというのを頼みました。650円です。
ココナッツの殻に、ココナッツミルクたっぷりのバニラアイスが詰めてあります。その上に、小豆、生クリーム、マンゴー、キウイ、ミントが乗っています。生クリームにはココナッツのチップがトッピングされています。
キウイがわざわざ星の形に抜いてあります。私はおっさんですが、こういう小細工がめちゃ嬉しい。
ココナッツ味のアイスクリームが、えらくおいしくて、かつ私好みの濃い味です。木製のお椀並みに固いココナッツの殻を手に持って、余すところなくすくって、最後の最後まで食べ切りました。
ココナッツの殻を持ち上げたら、下にオレンジの輪切りが敷いてありました。飾りかもしれないけど食べてみたら、口の中に残ったココナッツ臭が一気に消えてさっぱりしました。
私が写真を撮影しているからでしょうか。おしゃれなカップでコーヒーが出てきました。他の客を見たら、ありきたりのコーヒーカップでした。カップのオシャレ度もブログに掲載しないといけないと思いました。
本日のランチ、合計2100円でした(家に帰ってお龍に話すと「高い!」と言いました)。
旦那さんが隠れた貢献
店は、ママと女性スタッフの二人でやっています。インドネシア人ではなくて、普通の日本人です。
そして、ママの旦那さんが見えないところで活躍しています。店を手伝うのは土日くらいだそうでして、普段は別の仕事をしています。
旦那さんが活躍するのは、とくに店のインテリアです。旦那さんのセンスで飾り付けてあるというではありませんか。ママの感性で飾り付けをしてみても、たちどころに旦那さんからダメが出てしまうそうです。
この壁面の小さなドライフラワー1本に至るまで旦那さんの感性です。
まさか旦那さんが華道家の假屋崎省吾ってことはないですよねえ。
夜は予約だけ、4名以上で
さて、食べログでは、「営業時間:10:30~14:00(ランチ営業)、17:00~22:00。定休日:月・第2日曜日」となっていますが、4月からこれが変わっています。食べログのURL=http://tabelog.com/ishikawa/A1701/A170101/17007086/
正しくは、営業時間:10:30~15:00 (L.O.=14:30)。夜は予約必要(4名以上)。定休日は、月曜日と第2・第4日曜日です。夜の通常営業をやめてしまったんですね。
これだけおいしい店が夜に閉まってしまうのはもったいないことです。
けれども、料理が出てくるまでの時間をみていますと、注文を聞いてからしっかり調理している様子ですから、ママひとりで長時間のキッチン労働は大変すぎるでしょう。
味を落とさないためにも夜は予約のみが正解だと思います。
でも、夜の予約が4名以上ですか・・・
この店が福知山にあれば、夜の4名なんて楽に集まるんですねどね。
滋賀県でもいいです。うちの母と叔母、この「お詣りガールズ」は、二人の平均年令88歳ながら何でも食います。この店が滋賀県にあれば連れて行くんですけどね。
お寺行事が生きがいの「お詣りガールズ」。左が叔母、右が母。
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