2014-06-22

グリーンスポットデン(滋賀県高島市) 店主と口喧嘩

20140622-IMG_7511グリーンスポットデンの敷地への入り口。一見しただけでは本当に目当ての園芸店なのかどうか分からない。ここで私が急ブレーキを踏んだと店主は怒っていたが、急ブレーキまで至らなくても、まずは止まってこのまま直進でいいのかどうか確認したくなるのが初来店者心理。しかも、後述するように急ブレーキを誘発して当然の不適切な案内板だ。

 高島市のハーブ専門園芸店グリーンスポットデンを訪れました。
 そして、店主と口喧嘩になりました。
 ほのぼのとしたホームページとは裏腹に、横柄で客を見下した園芸店だという印象でした。
 私が悪いという意見、店主が悪いという意見、双方あると思います。まずは、レポートします。

関連リンク:滋賀県高島市のハーブ苗専門店 グリーンスポットデンのホームページ - グリーンスポットデンホームページ


 琵琶湖の西側に位置する高島市は、市とはいってもまだまだのどかな景色の広がるエリアです。グリーンスポットデンは、そんな高島市の湖近くに位置し、鴨川のほぼ河口というべき場所にあります。

 私が住む草津市の園芸店もハーブ苗を置いていますが、インターネット検索でヒットしたグリーンスポットデンならばもっと多彩な苗が売っていそうに思えました。高島市までは1時間ちょっとのドライブ。足を伸ばす価値があると思いました。そして、事実、入り口に並べられたバジル苗だけでも数種類揃っているのを目にして、ちょっと他にはない充実度ではないかと期待が膨らみました。

 ただし、これは口論が始まるまでの話です。
 口論になったときの店主の言い分によると、私の車が店の前に入ってくる段階からすでに私のことが気に入らなかったようです。
 口論の途中で店主が言うには、車を飛ばしてきて店の敷地手前で急ブレーキを踏み、敷地内に入ってからはどこに車を置けばいいのかを店に確かめもせずに勝手に駐車した。その態度がわるいとのことでした。

 店主は当初からだいぶ機嫌を損ねていたんでしょうね。私が車をとめたとき、「何ですやろ?」と言いながら駐車場に顔を出しました。私は「デンに来ました」と答えました。
 「そうか」と店主は引っ込み、その場は何もなく収まりました。内心で私は、「何ですやろ?」とはいったいどういう挨拶かと首をかしげました。店の駐車場に入ってきたのですから、まずは客である可能性が高いわけです。それは店主も承知のはずで、にもかわらず「何ですやろ?」とはずいぶんトゲのある挨拶です。こういうトゲのある言い方をしれっとやってのけるあたり、どうも近江人ではなさそうに思えました。

 店にことわりもなく駐車位置を決めたと、店主は口論になってから私を責めましたが、それなら当初の時点で告げればよかったことです。私が駐車した位置を見ていたというのに、そのときには何も言及しませんでした。
 とにかく、多くの園芸店とは違って、看板をはじめ何もかもが初来店の客には分かりにくく迷うことだらけです。便宜上ここでは駐車場と言いますが、実態は未舗装の土地です。駐車枠もとくにありません。客の立場では駐車できるところに駐車しておけということだなと解釈します。駐車位置を客のほうから店に聞けという店主の身構え方が正当だとは思えません。

 口論の際、私が飛ばしてきて急ブレーキを踏んだと店主は言いました。しかしながら、私自身には心当たりのないことです。でも、店主がそのように感じたのですから、そこはしかたがない。感じ方は人それぞれですから、そんな感じ方をするなとは言えません。

 自分自身の感覚では決して急ブレーキではなかったと思います。ただし、敷地手前でブレーキを踏んで止まったのは確かです。なぜなら、止まらざるを得なかったからです。
 表通りに当たる湖周道路の電柱に掲げられた案内板に従って小さな道に入り、その次の曲がり角にある表示板に従ってこちらに曲がってきました。
 しかし、冒頭の写真のところまで来たら、いきなり、「これより先X行き止まりです」という木の板が目に入りました。「無用の方は右折→」という木の板もありました。

 え?と思いながら小さく併記された文字まで読んでみると、ここから先がグリーンスポットデンの敷地内で、店に来たのでなければこの内側には入らずに右折しろという趣旨だと解釈できました。しかし、目立つのは行き止まりという文字ばかりで、店に着いたはずだという確信と、入るなという看板への疑念。その板挟みでした。
 これでいいとはっきりしたのは、入り口右側にある案内板までしっかり読み終えてからのことでした。

 この点については、店主がどう私を責めようと、明瞭な表示をしていない店主側の落ち度です。店主は、ここでブレーキを踏んだ私が悪いと言っていました。停止して看板を読む必要があったと私が返すと、急ブレーキをかけたではないかと言い出しました。
 私は猛スピードから急ブレーキを踏んだ覚えは決してありません。しかし、仮に急ブレーキだったとしたら、急ブレーキを誘発してしまう案内表示にも要因があったわけです。何もかもが客の責任だと言いたがる店主の姿勢は商売人の資質を欠いています。

20140622-IMG_7511-2冒頭の写真の左下に写っている案内板を拡大。これよりも手前の案内板に従ってここまで来たらこの表示。「え?!」と思って急ブレーキを踏む客がいたとして、店主がそれを責められるだろうか?

 ま、とにかく、駐車場への入り方からして店主にとっては腹に据えかねる客だったわけで、それが「何ですやろ?」という異例の歓迎につながっていたのです。なんのことはない、いまから思えば、あれが店主からの宣戦布告みたいなもんです。
 でも、私の場合、入店するまではべつに喧嘩するつもりもありませんでした。むしろ何かを必ず買って帰れそうだと思いながら店に入ったくらいです。

 ところで、店といっても園芸店のことですから戸外です。自宅の広い庭全体を使ってハーブガーデンと苗売り場を設けた造りです。鵜野と表札のかかった玄関口を入った右側に、「虫よけ」と説明書きのあるハーブが目に留まりました。
 これを植えておけば他の鉢植えの害虫予防になるのかと尋ねましたら、そういうもんではないとのことでした。乾かせば虫よけになるのかと尋ねたら、それも効果が期待できないとのことでした。
 この時点では、このオヤジさんは正直者で、仲良くなれる相手かもしれないという気持ちに変わりかけていました。

 ところが、店主は、私の質問に答えた後に、「何が欲しいんや?」と尋ねてきました。要するに、虫よけ効果のあるものが欲しくて来たのか、他のものを目当てに来たのかという意味でしょう。
 客の意向を尋ねるのに「何が欲しいんや?」などと喧嘩腰の言い方をする売り手は珍しい。店主の口調そのままに書いています。敬語やですます体ではなくて、そのままこういう言い方をしました。
 こういう粗暴な言い草に気分を害さない客もいるのでしょうが、私には感じの悪いことでした。苗を売らずに喧嘩を売るのかとムカっとしました。

 でも、ここで自分をコントロールし、こういうのも一種の人柄なんだろうと考え直し、何が欲しいというのではない、見て欲しいものがあったら買うつもりで来たのだと単純に答えました。

 私はローズマリーに目をやり、しっかりした苗だなと思っていました。そのとき、たくさんの苗を買った客と店主との会話が耳に入りました。
 客は、このハーブは挿し木でも増やせるのかどうかと店主に質問していました。挿し木でも増やせないことはないというのが店主の答えでしたが、そのあとに、私からみれば余計なひとことを付け加えました。
 そんなこと言うてんと、うちに買いに来たらええ。
 つまり、増やしたいのなら挿し木をしたいと言わずに新しい苗を買いに来いという意味でした。

 えらく横柄な店主だと、他人事ながら私はカチンときました。園芸をされない方にはなじみのないことかもしれませんが、園芸店では、この種の会話が草花に関する知識としてやりとりされます。店が商売っ気を出すとしても、「挿し木でも増えるけど買いに来てもろてもええんですよ、アハハハハ」くらいのもんです。

 しかし、その客は、「そうですよねえ。ごめんなさい。そうします」とかなんとか、自分のほうが悪かったという態度を見せていました。客がそこまで店主を立てているというのに、店主は客のその反応をスルーでした。驚嘆でした。

 想像ですが、店主が言わんとするのは、素人が挿し木で中途半端にやるよりもプロの苗を買ったほうがきちんと育つということだと思います。それは本当だと思いますし、植物の正しい育て方を語るときに下手なお世辞は邪魔というのがあの店主の方針だと思います。そう思うものの、商いをやっているのですから、口下手にも許容限度があります。

 私はもう店主と言葉を交わす気持ちがありませんでしたが、その客の相手を済ませた店主のほうから「商売人か?」と語りかけてきました。思えば、私が黙っているのですから店主も黙っていればよかったのです。しかも、語りかけるといっても、私に近づいてきて話すわけでもなし、玄関近くの建物あたりに立ったまま、その場にそぐわない言葉を投げただけです。
 店主が聞いているのは園芸関連業者かという意味でしょう。そんな仕事はしていないとひとまず冷静に答えたのですが、もうこのときに店主への忍耐が切れました。

 なんやさっきからえらい感じ悪いなあ。

 そうつっかけた私のひと言が口喧嘩の始まりでした。

 店主もすぐにカッとなりました。
 「商売人か?」と投げかけた自分の言動で私がキレるとは想定していなかったのでしょう。気分を害する質問だとは思ってもいなかった様子です。いつどんな風に自分が感じ悪くしたのか、普通に話していただけではないかと声を荒げ始めました。むしろ店主の気が立っていました。なんということもない会話の途中にいきなり食ってかかってきた私がよくないというのです。

 食ってかかられたと思ってるのか、この店主は。逆に私のほうはさっきから挑発されまくった気分になっています。
 おとなしくしていた俺を怒らせたのはこの店主だと、私の憤慨は止まらなくなりました。
 「何ですやろか?」というような迎え方をしておいてそれで感じがいいと思ってるのかと、私は切り返しました。そこで、前述したように、「何ですやろ?」の背景、すなわち私の車が入ってくる段階で店主が気分を害していたことが分かりました。

 店主は、私の服装が業者に見えたから「商売人か?」と尋ねただけだと主張します。しかし、それはありえない勘違いですし、あまりにも不自然な言い分です。私の今日の服装を見て園芸関連の人間だと思うのは、世界広しといえども、店主ひとりでしょう。
 それに、いくらそう思えたとしても、「商売人か?」という口調で客に尋ねるもんでしょうか。

 おそらく、この店主は、裸の王様なのです。園芸に限らず、職業と趣味の境が曖昧なジャンルの商売では、えてしてこういうタイプの店主が現れます。
 さっき挿し木の質問をしていた客の卑屈な態度、間違いなく苗の質が高いこと、そして造園が立派なこと。こうした事実から類推するに、この店主は腕がよくて客からレスペクトされてきた職人だと思われます。
 ただし、こうした場合、熟達した技量に敬意を示すのと店主にこびへつらうのとは別もんです。しかし、この店にかぎったことではなくて、ふたつが混同されたまま客の流儀になっていくことは珍しくありません。
 そういう店の場合、店主の哲学や美学をよく理解していますよと意思表示するために、あるいは店主への敬意を表するためにものを買う客は決して少なくありません。グリーンスポットデンは、そのタイプの客、すなわち根強いファンを持つ店ではないのかと思います。

 しかし、私は初めての来店です。このオッサンを遠山の金さんだと思っています。北町奉行だとは夢にも思っていない。畏敬の材料を持ち合わせないのですから畏敬の念なく話していました。

 店主からみれば、初来店早々のタメぐちは他の個人客にはない態度のデカさで、自分を持ち上げない客に対する違和感があったのかもしれません。店主を対等に扱う態度が同業者臭く見えたと想定することは可能です。私のこの見方が当たっているとすれば、対等に扱われることを普通と思えないとこまでイっちゃってることになります。

 どういう口論だったか、言葉の細かいやりとりは覚えていません。あやふやな記憶を記してはいけませんからこれ以上は省いておきます。とにもかくにも、私はえらく横柄で客を見下した店主だと思っているし、店主は自分の接客態度に問題があるとは思っていない。そんな口論、いくらやっても噛み合うはずありません。
 言葉の応酬が続くなか、店主は私を「おまえ」と呼び始め、ついには「帰れ」と口走りました。「ああ、よう分かった。ここはこういうとこか。よう分かった」と言いながら私は店を去りました。

 苗のクオリティーも高く、多彩な品揃えの店です。それは一見して分かりました。マニアから支持される店なのでしょう。
 私はべつに園芸家と自称するほどのマニアではありませんから、優れた園芸職人が園芸マニア間でどのような優越的地位を得るのか知りません。

 私がよく知るフライフィッシングでは、店の主人が著名な釣り師だったり、有名釣り師と近い関係にあったりしたら、客から奉られることが一般的です。そしてまた、釣りの上手い奴ほど頭を下げる職業になじまない傾向がなぜか顕著です。釣りが上手いというだけではメシが食えないということで、そういう名人が釣具店を始めることも少なくありません。
 フライフィッシングも趣味と職業の境が曖昧です。その種の芸ごと独特のいやらしい優劣関係が商売のあるべき姿を変質させてしまうなんて決していいことではありません。しかし実際のところは、圧倒的なウデの差が店主の地位に大きなアドバンテージをもたらし、なりゆきまかせで主客逆転現象が進行します。いっぽう、そのしきたりに染まらないことには得られないものもあって、とてもやっかいです。

 こんな風に考えていくと、私が耐え忍び、大人の対応を見せ、喧嘩なんかしないでおけば、いいハーブや有益なノウハウが手に入ったかなと悔やまれます。いや実際、いい苗を入手できるんだからと割り切って店主を社交辞令で持ち上げているだけの人も少なくないでしょう。しかし、そうは思っても、やはりあの店主、私には無理です。

2 件のコメント:

  1. 始めまして、京都在住の中年フライフィッシャーで、以前からこちらのブログを拝読させて頂いております。

    実はこちらのお店、以前私も行って、かなり嫌な思いをしました。仰る通り、駐車場の位置も分かりにくく、ハーブに関しては全く素人な妻が店主に質問をしたら、怒られたと言ってました。とにかく嫌な感じの店主で、手ぶらで帰るのも何なので、小さなハーブを買って逃げるように去りました。2度と行くことのない店で、同じような思いをされている方も多数おられると思います。

    フライショップでもヤな感じのお店もありますよね(笑)。 こちらのお店と同じく、プロショップとして一般のお店と一線は引かなくてはならないが、素人への門戸は広げてもらわないと後継者は育たず、業界は尻すぼみになるでしょう。趣味性の高い店ってのは気を付けないとコワイコワイ…^^;

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  2. NAKAさん

    フライフィッシャーですか。コメントありがとうございます。
    無職になった今年の夏はティペットひと巻きすら高く見えて、どこにも行ってません。
    よく出かけた愛知川支流の藤切谷はいまどんなんかな?と思いをめぐらしています。

    さて、事後になって知ったのですが、あの店のデンさんという店主はカリスマらしいです。
    youtubeにも多くのハウツー動画をアップしていますし、ベニシアさんの著書では関西でハーブにいちばん詳しい人として紹介されているそうです。

    かといって、私が弟子入りをお願いしたわけではないのですが、しきたりとでもいうのか、客との上下関係が出来上がってるみたいでした。

    フライフィッシングの世界も、いともたやすく上下関係が生まれますよね。
    1980年代からやってきましたが、いま思い出すだけでも有名人にはイヤな奴がいました。
    つり人社やティムコが腕のたつ釣り師に目をつけて囲い込み、あの手この手で権威付けてネームバリューを上げていきます。その釣り師が登場する雑誌やその釣り師の名前を冠した道具を売るために。
    そうすると、そいつ本人も、前から友達だった連中も変わってきて、自分がそいつにどれだけ近い存在かを競い合って仲間のなかにまた上下関係が生じます。そいつをわるく言うと取り巻き連中がまず怒り出すなんてことがいくらでもありました。
    こういうのは、東北や北関東に顕著でしたねえ・・・

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