2012-02-23

Two Face(福知山市) Rock’n Roll Bar 洋酒だらけ


 福知山にこんな店があったのかと、ちょっとばかり驚いてもらえますでしょうか。今年で17年目を迎えるTWO FACE。知ってる人はめちゃ知っていて、知らない人はまったく知らない。そういう極端な存在。ワンショット・バーです。


 TWO FACEを知るきっかけは、この2枚のレコードジャケットでした。この前の記事に登場しましたLucy’s Cafeの壁に、Beatlesの「A HARD DAY’S NIGHT」とRolling Stonesの「Satanic Majesties Request」のLP盤が飾られていました。


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 このジャケットを手にとって見つめている私に、Lucyさんが語りかけてきました。「うちの旦那がやっているワンショット・バーにも顔を出してみてください。ロックンロールがかかりまくってます」ということでした。


 店の場所をおおまかに教わりました。翌日の昼に通ってみたら、古ぼけた雑居ビルでした。社交センターというビルの名称は時代遅れはなはだしく、場末感とはまさにこれだと思いました。


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 これが同じ路地。夜です。看板を眺めれば、元は10軒の店が入っていたことがわかります。いまもなお照明が点っているのはTWO FACE1軒だけでした。





 2階へ昇ったら、たしかに、ロックンロールの曲が、かすかに聞こえてきました。いまにも死にそうなビルのなか、店がちゃんと生きています。


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 店には4人の先客がいました。若い女性3人のグループと、男性の単独客。ぜんぜんオシャレなんてしていません。普段着です。アディダスの上下で入った私は安心しました。


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 マスターの吉浪さんです。なんと、3月で若干40歳。千原ジュニアと高校時代が重なっているそうです(千原ジュニアの最終学歴は初芝高校中退となっています。マスターと学校は別だったと思います)。
 エルヴィス・プレスリーが大好き。エルヴィスが死んだ1977年当時、マスターはまだ5歳の子供でした。成長してからエルヴィスにハマってしまいました。


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 ロックンロールが大好きで、ワンショットバーを17年もやってるという前触れでしたから、私はいまだにリーゼント頭の60歳オヤジが立っているとばかり思い込んでいました。さにあらず。ロックンロールにかぶれている人物には見えません。
 マスターも2年前まではリーゼントだったそうですが、バンド活動をやめたのをきっかけにイメチェンを図ったそうです。


 酒だらけの店でした。店を始めた頃は、バーボンだけで120種類に達したそうですが、いまはその半分くらいになっているそうです。とはいえ、店の真ん中にはボトルがぎっしり並んでいます。そこに並びきらないボトルはカウンターに置いてあります。
 「ワンショットバーが福知山にあったなんてねえ。スナックばっかりかと思ってた」とマスターに話しましたら、「10軒くらいあるんですよ。音楽の指向はジャズだったりヒップホップだったり、さまざまですけどね」ということでした。







 バーボンのロックをもらいました。ヘビーなやつがいいか、飲みやすいのがいいかとマスターから尋ねられて、飲みやすいほうを頼みました。酒屋ではあまり見かけないボトルでした。
 「高いのはあかんで。8千円しか持ってへんで」と告げますと、「それだけあったら充分です」との答。ロック1杯がだいたい700円から800円、高級なものでも1500円程度だそうです。テーブルチャージが500円。「自衛隊のお客さんはひとりで1万円くらい飲む人もいますけど、普通はそんなに飲まないでしょ?」ということでした。


 腹が減っていました。「食いもん、あるの?」と尋ねたら、「実は、飲み物だけではありません。食べ物もばっちりです。オツマミ系ですか?ガッツリ系ですか?」との返答。マスターのオススメに従って、舞鶴牡蠣の焼いたやつとジェノベーゼのパスタを注文しました。ジェノベーゼソースは自作だそうです。「ガッツリ食べてもらいたいからパスタはドッサリ。遠慮なく残してください」とマスター。遠慮なく残しました。





 店内に流れている音楽を想像してもらうために、こんな写真を出してみますね。聞こえてきますか?大音量でガンガンなんてことはありません。音量調節にも店のセンスが現れますね。会話の邪魔にはならず、その気になったらちゃんと音楽も聴ける。





 日本のロックンローラーではジョニー大倉さん(マスターはさん付けで呼ぶ)がいちばん好きだということでした。個人的交流もあって、3度ほど店にも来たそうです。






 店でライブはあるの?と質問しましたら、「Kissは目にして」のコニーさんがアコースティック・ライブをやってくれましたとのこと。覚えておられるでしょうか、ザ・ヴィーナスというロックンロールバンドの大ヒットとなった「Kissは目にして」を。あのボーカリストだったコニーこと石川幸子さんは、ずっとCDを出し続けて音楽活動を続けているそうです。
 私と同じ世代の方は、このYoutubeを見ながら、Good old daysを思い出しませんか。このザ・ヴィーナスを見ていましたら、ロックンロールって、みんなどこかで少しずつ好きなんじゃないかなと思えてきます




 バーボンのロック2杯飲んで、マスターに1杯おごって、牡蠣とパスタを食べて、ウーロン茶1杯飲んで、お勘定は5100円でした。


 カウンターだけの店内。椅子は自然木の切り出しです。椅子の安定がわるいのか酔っ払ってきたのか。どっちがグラグラしているのかわからなくなった頃に店を出ました。





TWO FACE  福知山字天田北本町一区 (郵便局の近辺:郵便局を背にしてけやき通りを横断する)
電話 0773-24-2176 営業時間 20:00〜LASTまで 定休日 日曜日


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