エキ ポンテ ヴェッキオ ア オオサカ。
大阪駅に隣接するLUCUA10階に、この長ったらしい名前の店があります。イタリアンの有名シェフ山根大助さんの経営です。北浜にある本店のポンテ ヴェッキオはランチだけでも5千円という高級レストランですが、LUCUAのほうは駅ビルという場所柄、安さと速さ重視です。
しかし、長ったらしい名前。ここからはエキポンと略します。
駅ビル10階に真のナポリピッツア協会認定店?ほんま?
これがエキポンに行こうとおもった理由でした。
真のナポリピッツア協会認定店とは何かというと、ナポリピッツアの伝統的技法を守って本物を焼くことができる店です。守るべき伝統的技法をこと細かに定めているのは、ナポリに本拠地を置く「真のナポリッピッツア協会」です。その大御所のお墨付きを得たのが認定店だということになります。
その守るべき伝統的技法のなかに、必ず薪窯で焼き上げるという約束事が含まれています。500度くらいの高温と1分ほどの加熱時間がナポリピッツアの勝負どころです。エキポンの場合は、駅ビル10階で火を燃やすことになります。いくらおいしいピッツアのためだとはいえ、消防署の許可などを考えると、そう簡単なことではないはずです。
したがって、駅ビル10階に真のナポリピッツア協会の認定店があるなんて、意表をつかれるできごとでした。
しかし、実際に薪窯はありました。店の入り口にでんと構えています。イタリアンレッドというのか、真紅の窯です。testarossaというロゴも見えます。テスタロッサといえばかつてのフェラーリ。「赤い頭」という意味です。
エキポンの店内は、大きなガラス窓越しに自然の光がよく入り、明るさと広さを充分に感じる心地よさでした。東側窓際のテーブルからはヘップファイブの赤い観覧車が見えます。
私は独りでしたので、カウンター席に案内されました。店の真ん中に長方形型のカウンター席、窓際と壁際に2人~8人用のテーブル席というインテリアになっています。
真のナポリピッツア協会認定店を体験するのは、エキポンで4軒目です。
ここまでの3軒は、石川県金沢市のサリナ、福井県坂井市のバードランド、千葉県浦安市のピッタゼロゼロイクスピアリ店でした。
よほどナポリピッツアが好きなのか、どの店でもおいしいピッツアに大満足しました。今回のエキポンでもそれは同じでした。
定番中の定番、マルゲリータを食べました。
トマトソースとチーズの一体感がとてもマイルドな味わい。都会的でよく洗練されていました。真ん丸に近いピッツアの形状や、幅と膨れ方に偏りのない辺縁部から、職人さんの几帳面な性格が伝わってくるようでした。丁寧に生地を広げて丁寧に焼き上げたのでしょう。
昼どきでしたので、ランチセット(1500円)として、前菜と食後のドリンクがついていました。
前菜に出てきたのは、焼き茄子のジューシーなサラダ ジェノバペースト添えでした。このおいしさにはドキッとしました。あんなにおいしい酸っぱさは初めてです。行儀よく食べるよりもガバッと一気にほうばるほうがおいしさがより際立ちました。
LUCUA10階のレストラン街は、大阪三越伊勢丹のeat PLASAとつながっています。合計40軒の飲食店が店を構えるなか、エキポンと似た系統の店がいくつもあって、一見してオシャレなレストランのランチ激戦区だと分かります。
ビストロ ヴァリエ(経営者はフレンチの高井実シェフ=南仏ラナプールの二つ星レストラン「ロアジス」で修業)
ヴィ ヴィ ヴェルディ(監修はイタリアンの落合務シェフ=ラ・ヴェットラ・ダ・オチアイを全国展開)
タパスレストラン ローザ・ローハ(スペイン料理)
ラヴァーニャ(イタリアン)
ビストロバール スパッカ アルバータ(イタリアン)
エキポンのアドバンテージは、広さと明るさ、そして見晴らしのよさだと思います。居心地にいちばん金をかけているのはエキポンでしょう。
まあ、みなさんにもエキポンと覚えておいていただいて、何かの機会にこの記事を役に立てていただけたら幸いです。
ビストロ ヴァリエ
ヴィヴィ ヴェルデ
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