久美浜湾の牡蠣もそろそろ季節が過ぎる。
国道178号線沿いの「はまや」に立ち寄りました。
店頭の炭火、バンダナを頭に巻いたおにいちゃん。
こんにちわ。焼き牡蠣、食べさせて~。
いろいろなブログで、すでにみなさんがおっしゃってる通り、今年の久美浜湾は牡蠣の生育がよくありませんでした。
東北の大震災によって、三陸地方の種牡蠣を仕入れることがきわめて困難でした。三陸の種牡蠣と久美浜湾の生育環境。この組み合わせがぷりぷりと身のよく育った牡蠣を生み出すのだといわれています。
三陸からの種牡蠣はあきらめるにしても、養殖まであきらめるわけにはいきません。久美浜湾に養殖筏を浮かべる生産者の方たちは、広島や三重の種牡蠣に頼ってなんとか急場を凌ぎました。
なかには、質の悪い種牡蠣を意図的に送ってきたなと思われるケースもあったそうです。しかし、ないよりはまだましだと思って受け取らざるを得ません。
で、慣れない種牡蠣に対する経験不足もあったでしょうし、夏場の水温上昇もあったでしょうが、やはり全体としての結果はいまいちだったようです。
ひとつは、サイズです。大きな牡蠣になってくれなかったそうです。はまやさんでも、2個で500円の値段にできるサイズがなかなか入手できず、3個で500円のサイズが主流になったそうです。
それでも、殻の内側いっぱいにまで身が育つ久美浜牡蠣のよさはそのままだと、はまやさんが言っていました。
もうひとつの苦労は、供給量だったそうです。例年に比べて牡蠣の生育が遅く、シーズンを通じて、まったく牡蠣の入らない日が何日もあったそうです。はまやの名に恥じない牡蠣を仕入れようとすれば、余計に牡蠣不足が響きます。
お客さんは来てくれるのにことわってばかりで、情けなかったし申し訳なかったと、牡蠣を焼きながらバンダナのおにいちゃんがこぼしていました。
多くのブログは、遠く久美浜まで牡蠣のために足を運んだ人が書いています。自分のやった行動ですからスマイル含みで書いておきたい気持ちがはたらくのはしかたありません。
でも、自然相手です。あかんときはあかん。しかたない。
それをありのままに伝えるから、ええときの真価も伝わるというものです。
料理旅館「まつだ」さんのブログが実態をよく表しているのではないかと思います。
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