2012-08-29

八幡堀(滋賀県近江八幡市) ぽん菓子と時代劇スターたち 苗村肥料店


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 八幡堀では時代劇のロケがよく行われます。
 ロケに使えるということは、それだけ昔を上手に表現してあるということなんでしょうね。
 つい近頃では、8月24日(金曜日)、北大路欣也主演の「剣客商売」に八幡堀の景色が登場していました。

 ロケに訪れた時代劇スターたちもつい手を伸ばしてしまうのが、苗村肥料店のぽん菓子です。

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 苗村肥料店は、八幡堀が大きく方向を変える場所に位置しています。八幡堀をじっくり眺めるための好ポイントです。時代劇のロケもこの場所でよく行われます。観光客もよく通ります。

 上の写真、「ロケしとったんは、そこや、そこ」と、苗村肥料店の大将がお龍に教えています。

 そこで、地の利を生かした大将の商法がスグレものです。もちろん観光客相手に肥料を売ろうなんてことはありません。

 昔懐かしい大八車を店の外に置いてあります。その荷台には、これまた昔懐かしいぽん菓子を並べてあります。
 そして、なによりものきわめつけは、時代劇ロケに訪れたスターたちの写真。スターと店主のツーショットなんて写真もあります。

 ぽん菓子と一緒に並べてある写真だけがすべてではありません。店を入ったばかりのところにはサイン入り色紙なども置いてあります。
 いろいろ見せてもらいました。大将のお父さんの頃から時代劇ロケの機会は多くて、いろいろなスターたちが苗村肥料店に立ち寄っていったそうです。
 これがまた、気になる店構えです。年代を発揮しながらどしっと居座っています。店を背景に武士や商人が歩いていても違和感ないことでしょう。

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 ロケが行われるのは苗村肥料店の目と鼻の先です。
 水戸黄門の里見浩太郎さんだってぽん菓子に寄ってきました。
 黄門さんがぽん菓子の詰まったビニール袋をこちらに差し出しています。
 このぽん菓子が目に入らぬか。

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 それだけではありません。撮り貯めてあるスターたちの写真をクリップでまとめてあります。それをぱらぱらさせながら、観光客に差し出します。「これ、三田村邦彦」とか言いながら。

 私がいた間も、とくに女性ですね。芸能人の写真に弱い。見ておかないと損だと思うんでしょうかねえ。「え?なに、なに?」と立ち止まりました。

 立ち止まりますと、苗村肥料店の重厚な家の造りが目に入ります。奥へ向かってずーっと深い。「すごいなあ」とたいていの客が見入ります。見ごたえがあります。

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 そんな客に向けて、「電子レンジで1分間チンしてや。牛乳かけてシリアルにもなるで」と、大将からの提案。
 客自身では思いつきにくい使い道だけに、「ああ、なるほど」とか、「へえ、そうなんですかあ」とかになるわけです。

 試食用のぽん菓子もちゃんと用意してあります。
 試食用は作りたてですから、とても香ばしい。黒米もブレンドしてありますし、余計に香ばしい。

 ただ、ビニール袋に入ったのを持って帰るわけですから、家に着いた頃にはどうしてもパリッとした食感が消えかけています。これを解決するのが1分間のチンだそうです。
 たしかに、試食時の風合いが戻ります。
 
 「もし、ほんまに、この大スターにうちのCM頼んでみ」と大将。
 「100万や200万ではすまへんで」。
 そら、そや。
 時代劇のロケが多い八幡堀ならではです。

 では、この記事を終わるにあたって、実際の風景と「剣客商売」の映像を見比べてみてください。
 上がテレビ、下が実際の風景。
 これは苗村肥料店前ではなくて、日牟禮八幡宮の橋です。

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 機を見つつ、八幡堀で見つけた話題をこのブログでレポートしていこうと思います。
 この八幡堀にはいろいろな側面があります。
 一度で全部を扱いますと、読んでもらえないほど長くなります。

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 次は、日牟禮八幡宮に店を構える「たねや」にしようと考えています。バームクーヘンでご存知の方も多いはず。年間60万人が訪れるまでになりました。

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 そんな話題ばかりではなくて、戦国の世のこと、近江商人のこと、ヴォーリズのこと。そちらも力の及ぶ限りで話を深めていきたいと思っています。


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