2010-09-26

鍵屋 伊根 舟屋 民宿 「人生の楽園(朝日放送 9月25日)」



2008年8月。伊根漁港で花火を待つ
 9月25日夕方4時頃、伊根の民宿「鍵屋」の奥さんから電話をもらった。
 ひょっとして自分は今日予約していたのか、行くのを忘れたのかと焦ったが、6時から6チャンネルを見てくださいという電話だった。朝日放送の30分番組に「鍵屋」が出るという。
 「やったなあ。来週から客いっぱいになるぞ。なんていう番組?全部鍵屋だけ?いつ取材したん?」
 私は矢継ぎ早に質問を飛ばした。8月、花火大会の日に取材を受けたのだという。早速ビデオテープをセットして、5時からずっと6チャンネルだけを見ていた。奥さんから聞いた番組名を新聞でもう一度確かめた。人生の楽園 海の上一日一組”舟屋宿”のおもてなし 。

 番組が始まった。ナレーターは西田敏行さん。おゝ、浜ちゃんだ。


 放送されたのは普段どおりの鍵屋だった。テレビだからといって何も特別なことはしていない。
 あんなに魚が簡単に釣れるのかと知り合いが驚いていたが、 あれでも私にはまだ少ないように見えた。


初めて泊まったときの刺身。上アオハタ。下アジ

朝のごはん
 テレビ画面の晩ご飯。ボリュームは毎回通りだった。腹を空かしておかないと完食できない。私も今年はホウボウの刺身だった。
 朝食、テーブルの上でご飯を釜炊きするのは、奥さんが茨城県日立市の寿司屋の娘だからだ。米とご飯には人一倍のこだわりがある。
 ひとり息子の海斗君が夏休みの宿題でお母さんからなんやかんや言われている。海斗君はやったページ数などをけっこう厳密に答える。あれも、いつも通りの風景だった。

 放送終了後、鍵屋のホームページにはアクセスできなかった。一気に混雑していたのだろう。
 奥さんの携帯もauお留守番サービスのまま。電話応対に必死のパッチだったのだろう。
 そして、驚いたことに、このブログまで、18時のアクセス統計がポンと跳ね上がっていた。以前の私の記事が検索でひっかっかったのだろう。

  もし、あの番組をきっかけに「鍵屋」を検索してこのブログにたどり着いた方がおられるのなら、あれが鍵屋の素顔であることを私が証言します。

 しかし、民宿の「おくの」と「鍵屋」の付き合いが深いことは、放送で初めて知った。

 実は、昨年、伊根の民宿を予約するために、伊根町観光協会の民宿リストを見ながら上から順番に電話していった。

 「予約は2ヶ月前から」とどこの民宿も答えるのだが、その応対がいずれも横柄な印象で、私は段々腹が立ってきた。伊根の民宿の申し合わせで、2ヶ月より前の予約を受けないことになっていると後になって知った。それをきちんと教えてくれる民宿はどこもなかった。
 そして、私は、「おくの」へ電話したときについにキレた。「8月の予約?いまから?おっとろしー」とかなんとか言われたからだ。客を泊める気持ちがないなら民宿やめてしまえとか怒鳴ったはずだ。

 私は、伊根町観光協会に電話した。
 いったい伊根の民宿はどうなってるんだ?
 客を泊めたくないのか?
 どこもここも生意気で、横柄だ。町が指導したらどうなんだ?
 どこか礼儀をわきまえた民宿を教えてもらいたい。

 町の職員さんは、特定の民宿をえこひいきするような発言はできないと答えた。
 ただし一般論を示してくれた。
 観光協会の民宿リストは、だいたいのところ古い順に上から並んでいる。いちばん下にある鍵屋がいちばん新しくて今年開業したばかりだ。古いところは経営者もそれなりの年齢だし漁師の体質が強い。都会の方には合わない面があるかもしれない。いちばん新しい鍵屋は若い夫婦が商売熱心にやっているという噂。 そのかわり値段が高い。
  その職員さんは、あくまで慎重な姿勢を崩さないまま、暗に鍵屋を推奨してくれたのだと思う。

 これが鍵屋との出会いだった。
 予約の日が訪れて男3人で鍵屋に一泊した。
 そのもてなしがどんなだったかといえば、朝日放送が放映したあのまま、そのまま。
 何回泊まっても、放送されたあのまま、そのまま。
 あれ以上もなければ、あれ以下もない。 
 思い出した。初めて鍵屋に泊まった日、酒井のりピーが覚醒剤で逮捕された。


夜の鍵屋。灯りに誘われて小さなメバルがいっぱい集まっている

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