2011-03-13

番外編:節電を訴えるチェーンメール

 ビビアンからこんなメールが来ました。

件名: Fw:できるだけ転送お願いします
学生時代の友人から頼まれました。
ご面倒ですが、以下よろしくお願いしますm(_ _)m

■お願い■
関西電力で働いている友達からのお願いなのですが、本日18時以降関東の電気の備蓄が底をつくらしく、中部電力や関西電力からも送電を行うらしいです。
一人が少しの節電をするだけで、関東の方の携帯が充電を出来て情報を得たり、病院にいる方が医療機器を使えるようになり救われます!
こんなことくらいしか関西に住む私たちには、祈る以外の行動として出来ないです!
このメールをできるだけ多くの方に送信をお願い致します!


 とてもいいことだと思って、さっそく会社の仲間にメールを転送しました。


 いまインターネットを見ていたら、このメールが広く流布しているんですね。いわゆるチェーンメールというやつです。
OKWave(http://okwave.jp/qa/q6589068.html)でも、転送の是非を問う質問がありました。
 で、念のために関西電力のサトhttp://www.kepco.co.jp/を見ましたら、関西電力がこのようなメールを送ることはないとのコメントがありました。赤枠で囲った部分です。



キャプチャ



 私は節電メールの趣旨に賛同しました。けれども、関電から東電に融通できる電力量には周波数上の限界があるんですねえ。知りませんでした。こういう新聞記事があります。
東電の場合、中部電力など関東以西からの受電は周波数が異なり、最大100万キロワット程度しか応援を受けられず、まさに「最悪の事態」(東電幹部)だという。



 このようなふたつの事実を踏まえて、節電を訴えるチェーンメールを回すべきではないとする主張もインターネット上では見られます。節電効果は絵空事、逆にチェーンメールがインターネット回線の通信量増大を招き被災地の通信容量に悪影響を与えるという主張です。


 いま、私は、節電の効用をきちんと調べなかったことを反省しています。
 けれども、電力にかかわらず、お金でも何でも、他人に融通するときのことを考えてみたらどうでしょう。自分のものを使いたいだけ使ってどこがわるい?という倫理観からは他人に何かを融通しようという心意気は生まれません。関電から東電に融通される100万キロワットという電力についても、これと同じじゃないのでしょうか。
 節電メールの文面にはこのような趣旨が含まれていません。そこが残念です。残念ですが、心意気の送電線を促す効果はあります。災害に乗じた他の悪質メールと同じ扱いにはしたくありません。

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