石原都知事、あなたの「天罰論」が正しいのなら、今回の大地震と津波にやられるべきは東京都でした。なぜなら、東京はいちばん人口の多い場所だから。あなたが批判する日本人がいちばん集まっているのは東京でしょ。我欲の花咲く大都会じゃないですか。その東京を襲わないと天罰として完璧じゃないでしょう。
でも、仮に東京が被災地になったとして、それでもなおあなたは天罰論を展開し続けているのでしょうか。
東日本大震災:石原知事「津波は天罰」
東京都の石原慎太郎知事は14日、東日本大震災に関連し「我欲に縛られ政治もポピュリズムでやっている。それが一気に押し流されて、この津波をう まく利用してだね、我欲を一回洗い落とす必要がある。積年たまった日本人の心のあかをね。これはやっぱり天罰だと思う。被災者の方々、かわいそうですよ」 と発言した。蓮舫節電啓発担当相から節電への協力要請を東京都内で受けた後、記者団に語った。多くの犠牲者が出ている災害を「天罰」と表現したことが、被災者や国民の神経を逆なでするのは確実だ。
石原氏は「天罰」発言の前段として「去年一番ショックだったのは、おじいさんが30年前に死んだのを隠して年金詐取する、こんな国民は世界中に日 本人しかいない。日本人のアイデンティティーは我欲になっちゃった」と述べていた。また「残念ながら無能な内閣ができるとこういうことが起きる。(95年 の阪神大震災の際の)村山内閣もそうだった」とも語った。【青木純】
◇石原氏「受け止め方の問題」
「天罰」発言について石原氏は、14日夕に都庁で行った記者会見で「『被災された方には非常に耳障りな言葉に聞こえるかも』と(前置きで)言ったんじゃないですか」などと釈明したが、実際には発言していない。
発言の真意については「日本に対する天罰ですよ。これをどう受け止めるかという受け止め方の問題なんですよ。大きな反省の一つのよすがになるん じゃないですか」と持論を展開。「それをしなかったら犠牲者たちは浮かばれないと思いますよ」と述べ、撤回しない考えを示した。【石川隆宣】
この石原発言は次のような点で不適切だと思います。
① 念入りな説明なしには真意の伝わりにくい発言を、報道記者との短いやりとりのなかで行うべきではない。
② 震災の悲惨さを天罰とみなす必然性と論理性が薄弱であるがゆえに、「震災=天罰」という解釈が持論展開のための手練手管になっている。
③ ひとりの論客として放言したいのならば都知事の立場を退き、まず野に下るべきである。
④ 被災に遭った自治体が未曾有の苦渋に瀕するなか、ひとつの自治体の首長としては理念に走りすぎた視点である。
「石原なんて、東京大震災のいいシュミレーションが東北で起きてくれたって、腹の底でよろこんでるんじゃないの」と、妻お龍が二日前に言っていました。
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