2011-12-13

カレー焼きそば 楓々亭 王さんにいちばん近いと聞いて

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 宮津カレー焼きそばの元祖は、「平和軒」の王(ワン)さんだったと聞いています。平和軒はとっくに店を閉め、王さんも亡くなりました。
 元祖王さんにいちばん近い味は、宮津ではなくて、実は大宮町(京丹後市)にある。国道312号線沿いの「楓々亭(ふうふうてい)」に行けばそのカレー焼きそばに出会うことができる。値段が900円はだいぶ高めだけれど。
 そう聞きました。




 あ、違う・・・
 ひとくち食べて、すぐにそう思いました。ふたくち食べ、みくち食べて、違う、違う、違う。
 宮津のいくつかの店で食べたカレー焼きそばと明らかに違います。ダシ成分に独特のクセがあります。そして、旨いです。美味いじゃなくて、旨いです。
 このクセは何だろう?しょっつるのような、へしこのような、貝のエキスのような・・・。
 小さく切った皮付き鶏肉も入っていましたが、そのなかに「ホルモンか?」と思える具材も混じっていました。焼豚の固い部分が細かなサイコロ切りで入っていました。
 もし、楓々亭のカレー焼きそばが本当に王さんのオリジナルに近いのなら、宮津市内の各店で食べるカレー焼きそばはさほど王さんを意識したものではない。そう思いました。




 いま、宮津では、宮津カレー焼きそばスタンプラリーが行われています(12月15日まで)。宮津カレー焼きそばを扱う市内の飲食店12軒をすべて回ってスタンプを集めるというイベントです。
 スタンプラリー開催前にそのうちの4軒を回りましたが、どこの店もカレーから歩を踏み出していませんでした。もし、楓々亭のカレー焼きそばが王さんの特徴を引き継いでいるとするのなら、王さんはカレーからわざと歩を外していたのではないかと思いました。
 まっすぐに歩くカレーと千鳥足のカレー。そんな感じかな?
 いや、宮津市内のカレー焼きそばがおいしくないというのではありません。現存する宮津カレー焼きそばのおいしさと王さんオリジナルのおいしさはまた別物だろうという意味です。



 楓々亭の奥さんと話しました。
 奥さんは宮津市の出身で、王さんの店によく食べに行ったそうです。王さんの店があったのは、京街道。佐藤医院の向かい。
 私が聞いている王さん伝説そのままに、調理場を仕切りで覆い隠す秘密主義だったそうです。できあがった料理は小さな出口から差し出されたそうです。とても愛想のいい奥さんがそれを客のところへ運んでいたそうです。
 以前の楓々亭は野田川にありました。その当時は王さん本人がよく食べに来てくれていたといいます。
 王さんと楓々亭の間にどれくらいの人間関係があったのか。王さんが楓々亭にだけはカレー焼きそばのレシピを口伝したのか。そこまで尋ねたければ、さらに何度も楓々亭に足を運ばなくてはならないでしょう。



 楓々亭の場所です。国道312号線沿い。大宮町とはいえ、だいぶ峰山寄りになります。


京都府京丹後市大宮町河辺3143-7
電話:0772-68-1556 
営業時間:11:30~15:00 17:00~22:00
定休日:火曜日



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 店の外観です。「欧米か!?」みたいなラーメン店。
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 店内です。「ほんまにラーメン店か!?」みたいなラーメン店。
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 メニューです。ほんまにラーメン店です。
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