2010-11-05

丹後の秋 急ぎ足のドライブ

 今日の仕事は丹後だった。宮津から峰山、そして間人。
 ブログを始めるまでは、快晴の平日が嫌いだった。空が青ければ青いほど、仕事にはもったいなさすぎて、気が気でないとでもいうのか、心が落ち着かなかった。
 ブログを始めてからは、快晴の平日大歓迎だ。なにげない景色が光ひとつで表情を変える。それがブログのネタになる。

 宮津。シーサイドマートミップルからの海。
 うちの会社の女性にも化粧が上手な日と下手な日があるが、ミップルからの海も天気ひとつでがらりと変わる。今日のような快晴は、もちろん化粧が上手にできた日だ。

 宮津から国道178号線を峰山方面へ。毎年11月になると、宮津消防前交差点のイチョウ並木が気になってしかたない。イチョウの黄と空の青。とてもスポーティーなカラー・コンビネーション。今日のところはまだ一部だけ。すべての木がそこまで色を変えていなかった。


 






 

 先日、「秘密の県民ショー」で丹後のばら寿司が取り上げられた。寿司の表面全体を覆うサバのそぼろはスーパーで売っているサバ缶から作ると紹介された。しかも、ばら寿司用として、丹後地区限定販売の大きなサバ缶があるのだという。
 となれば、ニシガキ。大宮のニシガキでサバ缶を買ってみた。大きさがよく分かるように、レギュラーサイズとばら寿司用特大サイズの両方を買った。



 さらに峰山へと車を進めていくと、ここは何だ?の看板が目に入った。初めて見た気がするが、1年も前からあるのだという。アイスクリーム店、「酪ママ工房」。残念ながら今日は休みだった。水曜定休だが、今週は水曜が祝日だったから店を開けて、そのかわり木曜日を休みにしたのだろう。


 峰山の金比羅宮。 この境内の小さな池には亀がいっぱい住んでいる。聞くところによると、ノラ亀だとのこと。
 子供たちがどこかで野生の亀を捕まえてきてしばらくは家で飼っている。しかし、子供たちはいずれ亀の飼育にも飽きてしまう。で、お母さんたちは、「亀さんだから神さんに戻しましょう」と強引な語呂合わせで金毘羅さんの池に持ってくるそうだ。あっちの亀、こっちの亀が、亀さんだから神さんに戻しましょうの理屈で金毘羅さんに捨てられる。というわけで、金毘羅さんの小さな池はノラ亀であふれかえっている。これは決して私の作り話ではない。ときおり亀に餌をあげに来るという心やさしい女性がそう教えてくれたのだ。
 餌は賞味期限の切れた食パンだという。小さくちぎって亀が泳いでいる近くに投げ入れてやるのだが、たいていは鯉が大きな口を開けて食パンを横取りしてしまう。
 「この前なんて、亀と鯉で取り合いになって、亀の頭が鯉の口に入ってしまって・・・」。
 亀の頭が口に入る・・・。もちろん、このシチェーションあってこその会話だ。


 峰山の町並みでひときわ目立つのがこの旧家。田中商店という呉服屋さん。





 間人港は2日後の11月6日にカニの解禁を控えている。停泊中の漁船にも気合を感じるのは私だけか。







 
 間人港から、城島へと移動した。案の定、地元のオヤジさんたちが魚を釣っていた。この季節の獲物はアオリイカが一番人気だが、アオリイカを釣るためには餌にする小アジをまず釣らなくてはならない。
 アジ釣りの仕掛けを遠くへ投げようとしていたオヤジさんが、「ちょっと離れていたほうがいい」と私に告げる。竿を振ったときオキアミの汁が私のほうに飛ぶからだという。
 「その汁がつくと毛が生えるぞ」と隣のオヤジさんから声がかかる。「わしの場合は逆に抜けたけどな」と頭のタオルを取って、ツルッパゲを見せてくれた。



(餌を食ったアジにさらにこのアコウが食いついた。高級魚アコウを間人ではヨネズという)



  快晴の一日は夕焼けで終わる。お約束だ。とても仲のいいカップルが落陽を待ちながら海を眺めていた。何を話していても二人なら楽しくてしかたない。そんな風に見えた。シルエットの二人を撮らせてもらった。







  帰り道、与謝から福知山へと大江山沿いに走る国道176号線。 車にはねられたオス鹿が道路脇で死んでいた。死んだばかりなんだろう、眼だけはまだ生きているかのようだった。近づくと動物園の檻のニオイがした。






 鹿の写真をジャガタマハルのゴサインさんに見せた。
 今日は客がいないと嘆いていたが、私はいつも招き猫。私が行くと客が入ってくる。そのジンクスは今夜も健在だった。

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