神戸の友達を丹後に案内した。
芦屋に住む彼を摂津本山駅前でピックアップして、紅葉に燃える六甲山を抜けて若狭舞鶴道路へ入る。
宮津インターチェンジをスタート地点にして、周れるだけ丹後を周って福知山経由で芦屋に戻るというドライブルートだ。
走行ルート地図はこれ。
芦屋に住む彼を摂津本山駅前でピックアップして、紅葉に燃える六甲山を抜けて若狭舞鶴道路へ入る。
宮津インターチェンジをスタート地点にして、周れるだけ丹後を周って福知山経由で芦屋に戻るというドライブルートだ。
走行ルート地図はこれ。
知らなかった。毎月7日、17日、27日と、7のつく日は公設市場の定休日。ここに立ち寄ったのは、友達が奥さんの実家にカニを送る予定でいたからだ。
公設市場が休みとはいえ、今中商店では、じいちゃんをはじめいつもの顔ぶれがすでに仕事体制だった。店が休みでも、 旅館相手の魚介類に休みはないからだ。忙しいなか、じいちゃんがカニのレクチャーをしてくれた。友達が聞き入っていた。
やまいち水産 |
山一水産では、サザエやカキを売っている男の人と話をするのが楽しい。 どんな季節にどんな魚介がおいしいかなど、買い物の参考になる知識を惜しみなく披露してくれる。
昨日はタルイカをきっかけに話が弾み、ミズダコよりもさらにおいしいタコがもうすぐ入ってくるとの情報を得た。
アジのサクラ干しを試食する友達 |
鮮魚 |
甘酒のサービス |
干物づくり |
伊根のおなじみの風景。「日本にこんなところがあったのか」と友達は感嘆しぱなっし |
鍵屋のダイニング。カントリーマムをもらった友達 |
「テレビに出てからどう?客増えた?」
Herbie号の前で記念撮影 |
テレビ放映当日も宿泊のお客さんがいて、台所仕事で忙しい二人は自分達の出演番組をきちんと見られなかったそうだ。それを見越してブルーレイの録画機も新しく買っておいたのだが、接続をさぼっているうちに放映当日が来てしまった。
番組が終わるやいなや電話が鳴りっ放しだった。しかし、その夜のお客さんの夕飯作りに追われる時間帯であり、電話にはまったく対応できなかったという。留守電に予約を残しただけで予約完了と思っているお客さんもいるとのことだったので、もしそんな方がおられたら予約再確認の連絡を鍵屋に入れたほうがよさそうだ。
いまグレがサビキでよく釣れているそうだ。今年はメバルもよく連れそうな予感がするとの話だった。
素泊まりの宿が新たに2軒できるなど、鍵屋のテレビ登場以後、伊根には新風が吹き始めている。
正午のサイレンが鳴り響いた。ランチはなぎさ鮨。
土曜日の昼ということもあり、何組かの観光客がすでに席を占めていた。伊根の不便さのひとつが食べもの店の少なさだ。
私達二人はカウンター席に座った。
私が刺身定食。友達がすし定食。
煮物が美味だった。しかし、なんの魚だか想像つかない。
「大将、この魚、何?」
「わからないでしょう」
「わからへん。教えて」
「マンボウ」
「へえ~!」
友達は何を食っても「うまいですねえ」の連呼。そう、おさちゅんチョイスに任せてちょうだい。これで値段が2500円もしなければもっとオススメなんだけど。
なぎさ鮨 |
私の刺身定食。刺身定食もすし定食も、以下の写真のような
内容。ごはんか寿司かが違うだけ。ともに2500円。
小アジのフライ
マンボウの煮物
イワシの味醂干し
刺身定食の刺身
吸い物
すし定食の寿司
古代赤米の酒「伊根満開」が生まれていく |
男はかくあるべしとそそり立ちそり返る松 |
伊根湾を一望 |
向井酒造に立ち寄ってから舟屋の里公園へ。伊根湾一望の風景で友達を感激させたかった。
「次は子供も連れてきます」
友達はえらく丹後が気に入った様子だった。
この近辺だけをとっても、新井崎も蒲入も省略している。本当は滞在して釣りでもしながら100%楽しみたいのだが。
ここはいつも風が強い。経が岬はこの日も風が強い。なにせ「喜びも悲しみも幾年月」のモデルになった岬であり灯台である。甘いはずがない。風の強さや断崖の高さを感じるたびに津軽の竜飛崎を思い出す。
駐車場から灯台まで400mの遊歩道。長い階段続きで距離以上に脚力を要するコースだ。そのかわり歩けば歩いただけのことはある。真っ白な灯台と青い海のコントラストがすばらしい。
大海原を背に、こんな写真も経が岬ならでは |
明治生まれの灯台 |
頂上の展望所(上の写真)とはるかに望む丹後松島(下の写真)
立岩は竹野川河口に屹立する屏風のような大きな岩。潮が引く時間帯なのか、竹野川は海に向かって流速を増していた。
経が岬から見下ろせば穏やかに見えた海だが、立岩で近寄ってみればさすがに外海。襲い掛かる波のエネルギーに圧倒された。龍馬とお龍が立っていれば最終回の画面そのものだった。
遠くから眺める海。潮のしぶきを浴びるほどの近くで見る海。 経が岬から間人にかけて、ダブルで海を楽しむことができる。
友達も私も宮城県で仕事をしていた。石巻から気仙沼にかけての海岸線と丹後の海岸線には似たところがあり、なつかしい気分にもひたることができた。
立岩の端っこに登ってみた |
ヨセミテみたいな景色だが、間人の立岩 |
のんびりとアジを釣る釣り人 |
釣り人にも人気の港だ。この日はアジ狙いの釣り人ばかりだったが、この港はむしろロックフィッシュ(カサゴ、メバル、アイナメ、アコウなど)向きの釣りスポットであり、メバルを狙って私もよく足を運ぶ。
「こんな穏やかな風景を毎日見てたら、寿命が延びそうですねえ」と友達が言う。
そうかもしれない。
さて、私はいくつまで生きるのだろうか・・・
奥さんにお土産もいるやろ。
ということで訪れたのが、加悦町の丹後ちりめん歴史館。昔のちりめん紡織工場を再現した展示館のなかに入れば、いつもシルクスカーフが安い値段で売られている。980円。1480円。
二級品が安いのではなくて「丹後のデメ品」という位置づけの商品だ。納入先からの予期せぬクレームに備えて、生産者は納入したスカーフと同じ商品を予備在庫として残しておく。それがもう不要になった段階で、歴史の館のバーゲンセール品に回される。
妻お龍に1枚買って帰ったら、いまは首周辺に巻くプリント柄のスカーフが流行ではないとの指摘。肩から大きくかける無地のブランケットタイプというのかショールタイプというのか、そちらが流行りだという。
「じゃあ、俺の買ったのはしなければいい」
「するけどね」
「するのならどうしてそんなことを言う。言うだけ余計やろ」
「だって、言うだけならいいじゃん」
近頃どうもお龍の言い草に苛立つことが多い。スカーフの使い方が上手な女性は、ブランケットタイプと首タイプをおしゃれに併用しているではないか。
与謝郡 加悦町 カフェ・トレイン蒸気屋
さすがにくたびれた。福知山まで戻る前にコーヒータイム。
カフェ・トレイン蒸気屋は、加悦SL広場にある。東急電鉄で使われていた車輌を喫茶店向きに改造した店。
この季節、ぐっと冷え込んできた薄暮の時間帯に熱いコーヒーを一杯。これが好きだ。
カフェ・トレインを出た頃にはすっかり日が暮れていた。
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