2011-06-27

きた村(福知山市) 鳥貝 岩牡蠣 and チャコリ

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 夏の酒、チャコリ


 チャコリはバスク地方(スペイン)の微発泡性白ワインです。オンダラビ・スリというブドウから作るそうです。オンダラビ・スリって、真言密教のお経に出てきそうですね。



 ミリオン商事のサイトを見ていましたら、Itsas Mendiというチャコリの在庫がありました。その解説で下の写真を見まして、これは丹後やないかい、間人やないかいという気持ちになったわけです。このような地方のワインなら丹後の魚にもマッチするのではないか。その好奇心を抑えることができません。注文。3780円です。



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 季節はすでにトリガイ、岩ガキ。


DSC06097 そこで、まだ行ったことのない「きた村」でトリガイと岩ガキを食べる。チャコリとの相性を試してみる。
 ということになりました。
 チャコリはアルコール度7%か8%くらいの酒ですから、いくら酒に弱い私でも食材との相性を知るくらいなら飲めるだろう。そう考えました。
四季料理きた村(クリックで食べログへリンク)
 チャコリの持ち込みをきた村のマスターにOKしてもらわなくてはなりません。その話を伝えるためにまず昼ご飯を食べに行きました。そのときの献立がこれ。1050円です。上品な味と上品な盛り付け。マスターは京都市の下鴨茶寮で修業していたと聞きました。この昼ご飯の献立と値段、夜のきた村と比べたらかなりの割安感です。



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 さて、チャコリの夜が参りました。


 きた村は混んでました。カウンターの空席は2席か3席。隠れ家的一軒だといわれていますが、とんでもありません。知る人ぞ知る一軒だともいわれますが、それならば知る人がめちゃたくさんいんることになります。それはそうでしょう。おいしいんですから。

 
 トリガイともなれば予算をケチるわけにもいきません。岩ガキも食べたいとお願いしています。料理7千円くらいで酒3千円、合計ひとり1万円くらいの目安でお願いできますか、チャコリの持ち込み料は別に払いますから。そのように頼みました。うちにはワインが置いていませんからとの理由で持ち込みのOKをもらっていました。


 マスターはトリガイの仕入れに苦労してくれたそうです。少し前の台風で海が荒れて、それがまだ落ち着いていない。海が濁ったままでトリガイ漁にならない。知り合いの魚屋さんにたまたま入ってきたトリガイをなんとか分けてもらえました、ということでした。




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 まずつきだし。ソラマメとキムチ味のようなタコ。ひとり7千円のコースの始まりがこれかよ?との落胆もありました。しかし、マスターがどれだけ無理して献立を組んでくれたのか、後になってわかってきました。





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 ふた品めで早くもトリガイ。実はちょいと拍子抜け。もうちょっと料理が挟まってからトリガイにいくのかと思ってました。それはそれとして、甘かった、旨かった。歓声が上がりました。







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 チャコリはこの時点で半分ほどに減っています。二人がビールや日本酒を飲んでいます。チャコリを飲んでいるのは二人です。よく冷やしたチャコリと丹後の魚介は相性ぴったり。期待を裏切りませんでした。私は飲み会の前にヘパリーゼ・ドリンクを服用していましたから、いつになく杯が進みました。ヘパリーゼの効果はウソじゃないですね。





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 続きますのは生の岩ガキ。単刀直入と申しますか、トリガイから岩ガキへと、あそびのない続き方です。これはトリガイの仕入れに金がかかりすぎた結果、泣く泣く品数を削らざるを得なかったからではないかと思われます。福知山は丹波、海から50kmの町ですから、舞鶴や宮津に比べると海から直の仕入れルートがいまだに希薄なのかもしれません。福知山でいちばん海とのつながりが強いのはもりした(ニコニコプラザ4F)ではないかと思います。でも、惜しいかな、もりしたにはクレジットカード払いや請求書払いがありません。製薬業界の場合、飲食代金の現金払いを会社が嫌いますので、京都府北部のようにクレジットカード扱いの普及が後れていると苦労します。


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 岩ガキの殻です。表面がきわめて平坦。くっついている場所によって殻の表面がゴツゴツしたり平坦になったりするそうです。









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 チャコリは空っぽになりました。向こう側に座っている人の顔がボトル越しに見えるくらいです。飲み始めてまだ1時間も経っていませんから、チャコリと献立の組み合わせがどれだけおいしかったか分かっていただけるかと思います。









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 日本酒組はこれ。岐阜県飛騨、渡辺酒造店の名酒蓬莱の直汲み。精白度55%、日本酒度+1.0。アルコール18.8%。辛口で冷酒用です。ネット通販ですと2500円くらいです。これもまたチャコリに負けていませんでした。お米のフルーティーさがよく出ていまして、今夜の献立にチャコリが会うのなら蓬莱直汲みも合って当然といったところです。








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 続いても岩ガキ。今度は焼いてあります。岩ガキから出たスープのおいしいこと。もちろんカキそのものもプリっとしています。チャコリはすでになくなりました。さあ、ワインが足りんぞ。






deuxhwine_0096rozw 実は、このあたりからよく覚えていません。ヘパリーゼの力を借りて飲めない私が飲んでしまいました。へべれけ。すぐ近くの鉄板ダイニングこころへワインを取りに行ったことまでは覚えています。12月からずっと預けてあったワイン(左の写真)でした。ワイン商人ドゥアッシュから買ったヴァンキュール ヴァンキュ ロゼです。



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 肉のたたきも出てきたんですねえ。いま写真を見て、そんなこともあったのかと知るばかりです。











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 あ、お椀だ。シメにこのお吸い物でご飯を食べた気がします。なにせこの夜は食べたものを後になって全部吐いてしまいました。トイレに浮かんだトリガイの三角形。あ、もったいないと思ったことををかすかに覚えています。





 お勘定は4人で56700円。ワインを2本も持ち込む結果になってしまいましたからねえ。これが予算大幅オーバーの主因でしょうね。挙句の果てに吐いてしまって、次の日もまだ気持ち悪かったから再びヘパリーゼを飲んで。
 トリガイも食べたし岩ガキも食べたし、チャコリとの組み合わせはめちゃおいしかったのに、胃の中に残ったのはヘパリーゼだけでしたねえ。

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