2011-06-24

加藤ローサ・松井大輔結婚記念 映画「天国はまだ遠く」ロケ地めぐり 宮津市

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 宮津が日本で二番目。今日の宮津は日本で二番目に暑かったそうです。ちなみに一番は豊岡だったそうでして、丹後半島もやるときはやるなあ。

 それとは別に、この家は「絶景の宿 民宿たむら」です。実在の宿ではなくて、映画「天国はまだ遠く(2008年)」のロケ地になった山村の一軒屋です。


 加藤ローサさんが松井大輔さんと結婚しましたね。

 松井大輔というのは、野球の松井秀喜でもなくて、お笑いの宮川大輔でもなくて、フランスのグルノーブル(サッカーチーム)で活躍する松井大輔です。京都出身ですから、京都ではよく知られています。全国的には、ワールドカップ南アフリカ大会であれだけの妙技を見せたにもかかわらず、あんまり知られていない様子です。


tengoku500 宮津で加藤ローサといえば、なにはともあれ映画「天国はまだ遠く」です。私の場合は「天国はまだ遠く、定年はすぐ近く」ですので、これはこれでまた筋書きのないドラマですな。


 この映画、長澤雅彦監督、製作支援には宮津天橋立映画プロジェクト実行委員会、後援が宮津市、宮津商工会議所、天橋立観光協会。
 そして、ここがだいじなんですが、ヒロインの山田千鶴役が加藤ローサさんでした。


 その山田千鶴は恋に破れ、自殺する場所を求めていました。千鶴は宮津を目指して旅してきたわけではありませんが、どこでもいいから死にたいの気持ちで東京を離れました。降り立ったのが夜の宮津駅でした。駅前からタクシーに乗った千鶴は運転手さんにその夜の宿泊先を任せます。案内されたのが「絶景の宿 民宿たむら」。たむらの経営者である田村遥役がチュートリアルの徳井義実さんです。


 この記事冒頭の写真、「絶景の宿 民宿たむら」。
DSC06213 この家を民宿たむらに見立てて映画が撮影されました。民宿たむらを見たいという映画ファンが年間10人くらいやってくるそうです。今日私が来てしまいました。今年は残りあと9人。
この家は宮津市長江にあります。海沿いの国道から5分ほど山の中へ入った場所です。暮らしに不便すぎる場所ですから、元の住人はとっくにこの家を手放しています。その後、田舎暮らしを楽しみたい京都市の人が買い取ったと聞きます。


このすぐ近くで泉徳成さんに会いました。この方です。



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泉徳成(いずみとくなり)さん


 泉徳成さんといえば、私も徳成さんと話をして初めて知ったのですが、映画の最後の字幕に名を連ねるおひとりです。

え、出演したんですか?



 出演はしてませんが、協力者のいちばんはじめに泉徳成さんの名前が出てくるそうです。それもそのはず、民宿たむらの隣が泉徳成さんのご自宅。
 隣といっても、さびれきった山村のことですから、くっついて建っているわけではありません。ヘアピンカーブで山を200mほど登ったところに建っています。徳成さんは昭和21年にこの家を建てました。


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手前が徳成さんのお宅。向こうに見えるのが民宿たむら。

 終戦間近、召集令状の年齢が20歳から19歳に引き下げられたことによって徳成さんも出兵となりました。福知山の連隊から京都市伏見区の37連隊へと移り、そこで内地の仕事をしているときに終戦。地元に帰ってきてここに家を建てました。そんなお歳には見えない徳成さん。バイクに乗って山道を行きます。

 余談ですが、丹後の山道は独特。どこでも心霊スポットのような雰囲気があります。かつては人の生活がありそれが廃れた山ですから、どうもそのあたりがこわさの原因らしい。平家の落人が隠れ住んだ場所も少なくありません。



民宿たむらの撮影は1ヶ月くらい続いたそうです。地元婦人会による炊き出し風景が宮津市ホームページの
http://www.city.miyazu.kyoto.jp/~sight/sangyou/eiga/9/text.htmに掲載されています。


 千鶴を乗せたタクシーがこの山道を下ってきたと、徳成さんが指差します。


運転手は、大助・花子の大助さんでしょ。
 

そうそう、大助も来た、徳井も来た。もう4年くらい前かな。


 泉徳成さんにお礼を告げて、私は宮津駅に向かいました。



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 東京へ戻る千鶴と千鶴を見送る田村。
 そのロケーションが宮津駅。
 といっても、この1両だけの列車が東京行きやないですよ。せいぜいが西舞鶴ですからね。

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KTR(北近畿タンゴ鉄道)の西舞鶴行き

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 千鶴は「絶景の宿 たむら」に長期滞在しましたから、二人の間にはすでに恋心が芽生えています。二人でずっと一緒にいたいという気持ちが生まれています。しかし、別れの場面になってさえ、どちらからもそれを言い出せない。言い出せないというよりも、人生を共にする選択に二人ともが踏み切れない。最終決断ができない。より踏み切れなかったのは千鶴のほうかもしれない。それを示唆しながら映画は終わります。

よかったやないですか、田村にしないで。松井大輔と結婚できたんだから。


映画と現実がごちゃごちゃになってきますね。



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夕方の宮津駅。高校生たち。私の大好きな宮津高校の正当派セーラー服。そのセーラー服は衣替えを迎えると五分袖に変わります。そして、宮津に夏が来ます。


 


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宮津駅前といえば富田屋(とんだや)。うまい、安いで有名です。これからの季節は観光客で混み合います。

 




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 暮れゆく宮津駅前。客待ちは日交タクシー。宮津のみならず、京都府北部のタクシー料金は高いですよ。MKタクシーでも来てかきまわしてくれないことには殿様商売のままで楽勝です。





宮津のカトリック教会も映画にゆかりのある場所です。玄関側からの写真はありふれてますので、おさちゅんブログは裏側から写しました。裏側からもきれいです。

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 ところが、神のおぼしめしかなんか知りませんけど、このカトリック教会で一人の旅人に出会いました。映画の山田千鶴も旅人として宮津を訪れましたが、カトリック教会で私が出くわした旅人はもっと旅人。旅人中の旅人とでも申しましょうか、青森県の弘前市と山口県の下関市を自転車で往復する旅人です。しかも、14年間にわたって弘前と下関の往復だけを続けてきた旅人。英語にしますとホームレス。
 ホームレスのムッシュが私に声をかけてきたのでした。


 ホームレスのムッシュとの会話は続編にて。

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