2011-02-01
久美浜湾の牡蠣 道で買う④ かき太郎 京丹後市久美浜町河内
いやまさか久美浜湾の海面まで雪が積もっているとは・・・
下の写真、夕日の久美浜湾。白い雪をかぶりながら突き出した桟橋が見える。その向こうが久美浜湾だ。ごらんのとおり、水面にまで雪が積もっている。
カキ直売所の「かき太郎」を訪ねた。
かき太郎のホームページはこちら→http://www.kakitaro.com/
ホームページを見ると、ある程度の規模の店舗を構えているような印象を受けるが、実は、外観はこのページ最上部の写真。そして、中に入れば、下の写真。店の人が出てくるまでの1分間ほど、あちこちを見渡していた。ところが、どこに牡蠣があるのかよくわからない。
真相は、どこに牡蠣があるのかではなくて、この日、牡蠣はなかった。
どうしてないのか?
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奥から現れた爺ちゃんが、ふたつの理由を挙げた。
第一に、予約制だということ。かき太郎の場合、客が来る直前に養殖筏から牡蠣を水揚げしてくる方針だから、必ず予約が必要だ。
第二に、大雪だということ。久美浜湾の海面まで雪が積もるほどの状態では、養殖筏の作業自体が危なすぎる。200個、300個という予約なら予約を受けないこともないが、20個、30個では危ない目をするだけの値打ちがない。
爺ちゃんはそんな説明をした。
困った。久美浜で仕事があったついでとはいえ、近年まれに見る大雪のなかをやってきた。牡蠣がなければ、道で買うのシリーズが道で買い損ねるになってしまう。
で、ふと目を下にやると、「あれ?牡蠣があるのか?」。下の写真のように、箱のなかに転がる牡蠣を見つけた。
爺ちゃん、これ、何?
さっき取りに来たお客さんの余ったやつだと爺ちゃんが答える。
売ってもらえるの?
爺ちゃんは、私の問いかけには答えずに、いちばん小さい牡蠣を素手でつかみ上げ、牡蠣ナイフでぱぱっと殻を開いた。
こんなのクズの牡蠣だけども、それでも、ほれ、中は、ほれ、大きいもんだで。
買いたいと言いながらもどこかで不安に思っている私への鮮やかな回答だった。
さっきのお客さんの余ったやつ23個。すべて買った。爺ちゃんは23個を持って帰るのにちょうどいい袋を探し始めた。五千円札を出しながら爺ちゃんの勘定を待った。
電卓をたたき始めた爺ちゃん。23と個数をまずたたいた。そして、「かける」とつぶやきながら70とたたいた。
え? 70?
1610円か。1600円だな。
大雪の久美浜湾。道で買う。殻付き牡蠣。
1個70円。
食べたときの幸福感に釣り合わない安さだ。
*かき太郎はヤブオートガレージと同じ場所にある。「かき太郎はどこですか?」と地元で尋ねてもたいていの人は知らない。「ヤブオートはどこですか?」と尋ねるのがいい。
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道で買う
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