Last Tango In 丹後の名に恥じない昼ごはんを食べました。
丹後の昼ごはんはかくあるべし。
店は、久美浜湾に面する「みつなべ」です。
とにかく写真で見ていただきましょう。
まずは、日替わり定食。850円。
あとで知りました。このコストパフォーマンスの高さは知る人ぞ知るだそうです。
お盆にのってきましたのは、イカの煮付け(とてもやわらかくて味がよくしみている)、サワラの刺身(脂がよくのったおいしさ。鮮度抜群。魚に春と書いて鰆です。メバル、イサザと並んで丹後の典型的な春告魚)、茹でガニ(さすがにこれにズワイガニ同等の味を期待するのはわがまま)、ホタテの入った切り干し大根煮物(ホタテの旨みが全体にまわっている)、ご飯、味噌汁です。イカのゲソをちょこっとかじっただけで、この定食全体のおいしさが想像できました。
量が足りないとだけはどうか言わないでください・・・そんな店の声が聞こえてきそうなもりだくさんです。
ところが、おいしいと言ってもらえますかという店の声は聞こえてきません。そんな自己主張はどこにも感じられないのに、実はおいしい。これこそが、この日替わり定食の大きな魅力です。というよりも、みつなべの日替わり定食のみならず、丹後全般あれこれに通ずる魅力なのです。
丹後、いずれも魅力は寡黙なり。
その寡黙な魅力にがつんとやられたときの幸福感をどうすればみなさんにお伝えできるのでしょうか。これだけブログを更新し続けてもまだお伝えできた気がしません。それゆえにまたネタを見つけてはブログを更新します。これが私の毎日です。
その尽力の10分の1でも仕事に回したらどないやねん。
そんなん言わんといてんか~。
この日替わり定食に喜んだだけなら、私は黙っときます。自分だけ得したい気持ちは私にもありますからね。
そんな私のケチな根性をぶっ飛ばしたのが、この焼きカキです。このカキを食ってネタにしないようならいったいどこがLast Tango In 丹後やねん。
どかんとデカい写真でいったろ。
レモン汁だけ。レモン汁だけでうまい。鮮度が違います。カキの数は6個です。いずれもプルンプルン。でかい。こいつが500円ですよ、500円。どう思われますか?ビビアンに話しましたら、「行きた~い。私なら1ダース食べられるぅ。それでも1000円でしょう」と申しておりました。
とにかく早いとこブログに掲載したかったので、まずはここでいったん記事にします。あとでまたさらに豊富な内容を付け加えますので、また見に来てくださいね。
では、ここからは書いている日も変わります。
みつなべというのは店のために考え出した名前ではなくて、経営者の方の苗字です。女将さん手作りのジャムが店先に並んでいますが、そのラベルを見ますと三鍋という姓を確認することができます。それにしましても、みつなべの女将さんはおいしいものを作るのがお好きなんでしょうねえ。こんなにいろいろな種類のジャムを手作りされています。ジャムだけではなくてヤマモモの酒もあります。
私はこれを買いました。大将イチオシのみつなべ自家製のゆず味ぽん酢。
座席は小上がりだけです。椅子に座るテーブル席はありません。座布団を敷いてあぐらをかいていますと、気の合った仲間で鍋をつつきたくなります。お年寄りも来ることを見越してか、膝のわるい人用の座椅子もあります。
土曜、日曜には京阪神からグループ客が訪れると聞きました。この店のおいしさとコストパフォーマンスは遠くまで知れ渡ってるんですねえ。いざ鍋というときにはこの年季の入ったガスコンロが大活躍していることでしょう。コンロは常にテーブルの下でスタンバイしています。
禁煙席はありません。どのテーブルでも吸えます。煙草嫌いの方には申し訳ありませんが、これもまた丹後らしい一面です。こういう店があってもいいと私は思います。喫煙者の都合で言うのではなくて、たとえ灰皿がそこにあっても煙草を控えるべき状況ならば自主的に禁煙するなり、灰皿を持って外へ出ればいいと思うからです。
これがメニューです。それほど多彩とはいえません。酒類もnothing specialです。
このメニューを一瞥しただけでは、私がさっき体験したおいしさや幸福感は伝わってきません。
これもまた、魅力は寡黙なりのひとつの形です。すっぴんなんですよねえ。飾らない。
ということで、久美浜湾に面するマーベラスな一軒、みつなべのレポートでした。
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