2011-02-14
綾部安国寺 雪の光景 綾部市
綾部安国寺(景徳山安国寺=臨済宗東福寺派)といえば紅葉の季節が有名。「赤の寺」とも呼ばれるほどの美しさです。
でも、あのお寺ならきっと雪もいいはずと、立ち寄ってみました。いいお寺なんですが、福知山在住の友達はこの寺を知らなかったくらいです。いわれのわりにはひっそりたたずむ寺でして、京都市内のお寺みたいな観光地ではありません。
綾部安国寺は足利尊氏が生まれた場所だといわれています。歴史書には1305年生まれとあります。星座と血液型は不明です。
尊氏のお母さん上杉清子の実家が何鹿郡上杉庄(この寺よりも舞鶴寄りのJR梅迫駅周辺)だったそうです。つまり、お母さんが田舎に帰って子供を産んだということになります。このお寺が上杉家の菩提寺だったそうで、残されている古文書によりますと、清子さん自ら田舎での出産を望んだそうです。
そして、歴史は下って1500年半ば、この上杉の血を引く山内上杉家が、その家督と越後の領地を長尾景虎に譲りました。それが越後の上杉謙信ストーリーの一部です。ここがつながってくれないと、綾部の上杉氏も綾部安国寺も、なんかいまいちぱっとしません。
寺は993年の開創と伝えられています。発祥当時の名称は光福寺といったそうです。足利尊氏と臨済宗夢窓疎石が全国各地に「安国寺」と称するお寺を増やしていった際、光福寺を全国安国寺の筆頭に位置づけたといわれています。
ただまあ、上杉家はそれから関東に移ってそこで出世してしまいましたから綾部なんてどうでもよくなったでしょうし、尊氏も夢窓疎石も他界しましたし、ときはやがて戦国動乱の世の中ですから、時を超えてまで綾部安国寺の値打ちは維持されなかったようですね。
ご本尊は、重要文化財の木造釈迦三尊座像です。京都市内のお寺ですとなかなか本尊が見られなかったりしますが、綾部安国寺では本堂の前に立つだけでご本尊を拝むことができます。鎌倉時代1341年の作(仏師は豪円)だとされています。
お寺の詳しい解説は、綾部の文化財というサイトに掲載されています。(http://www.ayabun.net/bunkazai/annai/ankoku/ankokuji.htm)
この他、綾部市民新聞のサイト(http://ayabe.city-news.jp/04fmwalk/04fmwalk_1.htm)にも解説があります。まあ、正直なとこ、ふたつのサイトともわかりにくい書き方です。
お寺は、京都縦貫自動車道綾部安国寺インターを下りてわずか3分ほどの距離。国道27号の向こう側にあります。
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ラベル:
綾部
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