2010-12-09

縮緬街道 その② 与謝郡与謝野町加悦

縮緬街道その①からの続きです。


丹後路はレトロ物品の百貨店

骨董品の百貨店、丹後路


  百貨店というのはもののたとえで、正確にはレトロな物品をところ狭しと置きまくった小規模博物館的存在。
フマキラー散布器








 懐かしいものは何でもあるといっていい。いや、むしろ、私には古すぎるもの、たとえば旧日本軍のヘルメットなどは本物を初めて見ることになり、懐かしいというよりも珍しい。私の場合、フマキラー噴霧器(写真)がやたら心にしみた。 

 
 縮緬街道本来の趣旨からいけば、このレトロ博物屋敷に置かれた骨董品がなかったとしてもいっこうにかまわない。けれども、私は、こういうノリが大好きだ。

こちらの蔵も骨董品置き場







蔵の内部
こんなものまである

  旧尾藤家(入場料200円)


旧尾藤家のたたずまい

 丹後路でおびただしい骨董に目を丸くした後はきわめて真面目なお勉強。縮緬街道の核心部ともいえる旧尾藤家に至る。
 ボランティアの方々だろうか、学術文化員とでも呼びたくなる女性が待機していて、縮緬街道の変遷や尾藤家の歴史を解説してくれる。
 当代の尾藤家は宮津でふくろ屋という醤油業を営んでいると聞いた。ふくろ屋自体が300年以上も続く醤油醸造元なので、その創始者が尾藤家だというのでは尾藤家の歴史に反する。尾藤家がふくろ屋を途中から継いだということらしい。
 ふくろ屋といえば「あしぎぬ」という醤油だったはずだ。楽天のこのサイトが「あしぎぬ」を通販している(http://item.rakuten.co.jp/100kyoto/10000111/)。
 あしぎぬとは奈良時代の絹布のこと。丹後の弥栄から聖武天皇に献上されたあしぎぬが正倉院に保管されていると聞く。
 旧尾藤家の屋敷内の写真はなし。本物がすごくいいから。私も写真を撮影しなかった。見てるだけのほうがよかった。

旅館井筒屋


  部屋へ上がってのランチタイムありの古い旅館というので心が騒ぐ。ブログネタに詰まったときには来てみよう。
 レンタルバーもあるという。旅館のなかにあるレトロな造りのバーに飲み物を持ち込んで飲み会ができるそうだ。
 詳しくはこのリンクで見ていただきたい。
http://web.kaya.or.jp/tirimen-kaido/




旧加悦町役場

旧加悦町役場玄関

物産品展示コーナー

 縮緬街道を象徴する建造物だが、使い方に芸がなさすぎると私は思う。
喫茶店
 ここの駐車場に車を置いて徒歩で縮緬街道を楽しむのが一般的なコースだ。言い換えれば旧加悦町役場は縮緬街道スタート地点という大切な役割を担う場所だけに、こんな程度の活用法でいいのかと首をかしげてしまう。
 フロアの半分ほどは土日祝限定の喫茶店が入っている。しかし、それも喫茶店としては中途半端な店だ。ケーキがとびきりおいしいとか特色があればいいのだが、実際はこれといったキャラがない。喫茶スペースのインテリアも縮緬街道との統一感を意識したものだとは思えない。
 喫茶店ではない残り半分を観光パンフの置き場所や地元名産品の展示に充てている。しかし、全体としてどうにも空間を持て余し気味といった印象が否めない。
 野田川にあるちりめん歴史館のシルク製品販売所をこの旧加悦町役場に移すなど、なにかもう少しおもしろい場所にできないものだろうか。


縮緬街道その③「縮緬豪邸を改造したカラオケ喫茶"音(オン)ステージ"」へ続く




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