2011-11-26

フィーヌズ・エルブ(橋立ベイホテル1F) 13:30をお忘れなく


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 高いと思っていたレストランが実は安かった。
 橋立ベイホテルも、そのレストランのフィーヌズ・エルブも、私には高いところだったはず。それが、いつのまにか、お値打ち感アピールへと方向転換していました。


 西光寺→岩滝小学校→橋立ベイホテル。
 岩滝小学校のポップな紅葉を見ていたら雹(ひょう)が降り始めました。この日、丹後の気温は、24時間を通して10度以下でした。


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【13:30をお忘れなく】


 あそこは高いという先入観でいましたから、先にコンビニATMへ寄りました。
 着いたのが13時34分。ランチのラスト・オーダーが13時30分でした。あれ、まあ。


 レストランの女性スタッフはしきりに気の毒がってくれましたが、「申し訳ございません。規定は規定でございますので」とのことでした。


 けれども、私はATMなんて行く必要なかったのです。なぜなら、ランチタイムなら980円で食べられた。ATM行かずにそのまま来ていたら、滑り込みセーフでした。時は金なり。



 テーブルに着きました。調度品が上等そうなのにランチが980円というのは、財布はヴィトン、ダウンジャケットはシマムラといった心境です。でも、ランチョンマットの上のナプキンが紙でしたから、プチ納得。


「ここってもっと高い店やなかった?」と女性スタッフに尋ねました。

 そうでしたが、時代の流れなどもございますし、お客様に選んでいただかないと、やはり来ていただけませんから。それで値段は下げさせていただきましたが、中味は決して下げてないんですよ。

 女性スタッフはそのように答えました。

 もし、ランチに間に合っていましたら、このチラシにある中味でした。画像クリックで拡大してください。うちの会社の事務員さんを観察していますと、ご婦人はこうしたチラシから有益情報を読み取るのが得意です。ブログ人気向上のためにも、チラシはマメにもらってこなくてはなりません。


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【着る人しだいでユニクロもオシャレ】

 値段がカジュアル化したといいましても、やはりここはホテルです。接客の言葉遣いですとか気の配り方ですとか、きわめて正統派。ただし、経費節減。女性スタッフがたったひとりで切り盛りしています。広くて高級感もある店内だけにわびしさもひとしお。

 孤軍奮闘の女性スタッフのオススメで「オレガノパンと地鶏ベーコンのサンドイッチ」を注文しました。「お飲み物はいかがなさいますか?」と尋ねられたので、「ホットアーモンドオーレ」を飲むことにしました。これも、たまたまでしたが、この女性スタッフのオススメでした。甘くて疲れがとれるのだとか。そして、「フェンネルと野菜たっぷりミネストローネ」も注文しました。


 フィーヌズ・エルブのホームページでメニューを見ていただいたらわかってもらえますが、この3品で1760円です。
 もしランチタイムでしたら、ホットーアーモンドオレはないにしても、同じサンドとスープが980円でOK。この2品が目当てなら、くれぐれも13:30のラストオーダーをお忘れなく、であります。






 どれもおいしかったです。とくにおいしかったのが、スープの大根とサンドイッチのオレガノパンでした。ビオ・ラビットやkitchenうさぎ屋のひと口めのような「!」はなかったけれど、家庭的でほっとする味でした。家政婦のミタさんの料理はこんな感じかなと思いました。

DSC01282 窓越しに遠望する阿蘇海や、ホテルらしいインテリアや、自動演奏ながらもピアノ曲が流れる雰囲気や、いい気分になれる場所です。ユニクロだって、着る人次第でオシャレになるやないですか。そういうセンを狙っていそうな気がしました。ホテルサンルート福知山の嘉蔵も、アールイン福知山のパスタRも、窓の景色が殺風景な分、インテリアでがんばってくれたらいいんですが。






 そうそう、そして、ぜひ付け加えたい。あの女性スタッフの感じのいい接客も、きっとおいしさのうちです


 ピアノの自動演奏は、1曲ずつが短すぎて、演奏と演奏の間が開いていました。ご近所の誰かのピアノ練習が聞こえてくるみたいでした。もっと続けて聞かせて欲しかったなあ。

【オープン精神が魅力】


 オープンサンドについて、女性スタッフとあれこれ話しました。


 悩みながらお召し上がりください。その言葉とともに、女性スタッフがオープンサンドイッチを置いていきました。
 食べてすぐにその意味がわかりました。上手に食べるのに難儀して、スープの上にサンドイッチを落としてしまいました。かじりつこと思うたそのとき、何もかも落としてしもた。


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 これが幸いしてもっとおいしくなったのは皮肉なことです。
 それを伝えますと、レストランでもどういう盛り付けにしようかずいぶん考えたという答が返ってきました。
 なにせオヤジですから、気に入ってしまったあの女性スタッフに笑って欲しかっただけでしたが、ものすごまじめに答えてもらいました。パンと具材を別々にするアイデアなどいろいろ出た末に、いまの形でいくことになったとのことです。


 どのお客様も、切ってから食べるかそのままかぶりつくか迷われます。まあ、それもまたお楽しみいただけるかと。

 けれども、食い損ねてスープのなかに何もかも落としてしまう奴までは想定していなかったでしょうねえ。

 食べ方が難しいのもおもしろいし、これでええと思うけどなあ。パンの上に具を積んどいても、下ろしたい客は下ろすやろ。結果的にパンと一緒に食べられたらええのとちがうか。何もかも落とすのは俺くらいのもんやで。

 こういう話を気楽にできる店は楽しいですよね。サンドイッチもオープン、キッチンもオープン、客との対話もオープン。
 ええなと思いました。








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