うまい店は困る。ブログになりにくい。
ほんとうにおいしいと思えるものを食べたときには、おいしいより他の言い方を思いつかない。とはいえ、おいしい、おいしいと繰り返すだけでは読んでいただく方に申し訳ない。
9月8日のリニューアルオープン以来混み続けている「おかげさま」に、たまたま入れた。
毎日チャンスを見計らって通っていたらひとり分の席くらいいくらでも確保できるだろうが、いくらなんでも「おかげさま」に座るための人生ではないから、そこまではしていなかった。
この日は雨模様。少しは空いているだろうという予測が当たった。
うまい。あかん。しあわせ。
久しぶりの「おかげさま」でランチを食べて、出てきた言葉はこれだけだった。
ランチ終了間近の時間帯に入ったので、暇になったマスターや奥さんと話すこともできた。
前の店の10倍くらいの客が来てるでしょうと尋ねたら、10倍は大げさにしても新しいお客さんが増えたおかげで何倍かにはなっていると思うという答だった。この前やっと臨時休業させてもらったけれど、たしかにたいへんですとのことだった。
2時を過ぎると客は誰も来ない。この店のランチタイムの営業時間がそれだけ知れ渡っているということだ。 なんでもないことのようだが、実はなかなかすごいことだ。
会計するときに店のシンボルマークのシールを見つけた。
「おっ、おかげちゃんのシールだ。ちょうだい」と、赤青黄の3枚をもらった。
マスターが童顔なのはみなさんご承知の通りだが、おかげちゃんは若いときのマスターの顔をそのままシンボルマークにしたものだそうだ。
「若いときはほんとにそっくりだとよく言われましたよ」とマスターが言う。
若いときのマスターなら、おかげちゃんではなくてわかげちゃんだ。
会話の間もマスターはものすごく腰が低い。そんなマスターを見ていると、こちらの心に「おかげさま」の五文字が生まれてくる。
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