ホテルアルスタインの613号室から小さな雲海を見た |
月曜から木曜まではホテル住まい。
私の業界では、これが京都府北部担当の営業マンたちの日常になっている。
朝起きて、ホテルの窓から外を眺める。わずかな季節の動きがこれでわかる。
しかし、早めにホテルを出て行く同業者が見えると、途端に無粋な営業マン魂が目覚めてしまう。
秋、舞鶴市の市街地に霧がかかる。五老が岳から雲海が見えるのも、放射冷却でぐっと冷え込んだ秋の早朝だ。
こうした霧には「放射霧」と「蒸気霧」の2種類があるそうだ。水蒸気の層が地面に接していれば霧、地面から浮いていれば層雲と呼ぶらしい。
この朝、私が見たのは、層雲のほうだった。
舞鶴の霧について、このふたつのサイトがわかりやすい解説をしてくれている。
舞鶴の霧(1) 舞鶴の霧(2) 舞鶴海洋気象台
気象予報士伊藤譲司のオモシロ天気塾 お天気Q&A
この朝はホテルの窓から小さな雲海を見た。
写真のチャンスは短い。太陽が昇り始めるに連れて消えてゆく。歯磨きの猶予もない。
私はあまり仕事をしているように見えない。実際に、あまり仕事しないほうだと思う。サラリーマンならぬサボリーマンだと、うちの女房は言う。
でも、秋のキリリと冷えた朝にホテルを出る瞬間が大好きだ。
ネクタイをきゅっと締める。上着をびしっと羽織る。ホテルのフロントにぱしっと部屋の鍵を置く。これで禁煙できたら自分はどれほどいい男かと思える朝だ。
ただし、その引き締まった気分、舞鶴の霧と同じで、太陽が高くなるに連れて消えてゆく。
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