ホテルアルスタインの櫻木社長と朝の挨拶。
見れば、社長が何かを大事そうに両手で持って胸のあたりで抱いている。
ブログのネタばかり探している私がそれを見逃すはずもない。
「社長、おはよう。どうしたの?」
社長が宝物のようにかかえていたのは重ねあわせたふたつの小さなバスケット。
「いまそこで鳥がケガをしていまして」と社長が言う。
出勤途上の道でケガをしていた野鳥を見つけた社長は、小さなバスケットを救急車がわりにして、ホテルのロビーまで運んできたのだ。
そっとバスケットのなかをのぞかせてもらって(そっとというわりにはブログ用にしっかり写真まで撮っているが)、これはシジュウカラではないかと思ったが自信がない。
「私は鳥が大好きなんですよ。動物病院に電話したら連れて来なさいという返答でしたので、いまから連れていきます」。
愛鳥精神にあふれた社長。野鳥も櫻木社長に見つけてもらってよかった。他のホテルの社長だったら食べられていたということはないだろうが、野鳥の生命のために朝一番のビジネスタイムを割いてくれただろうか。
櫻木社長はカジュアルスタイルで出勤してくる。年齢もまだ若い。スーツ姿の私と話していたら、私が社長で社長が客みたいだ。 腕のいい大工という一面もあって、なかなかユニークな人だ。
10周年に寄せられた花 |
ケガをした野鳥をこれから動物病院に連れて行くという社長。にこにこ顔でその話に入ってくる従業員。私には、これがホテルアルスタインの魅力だ。
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